2019新入社員の傾向と対策 ~競争ではない時代の処方箋~

(株)NEWONEの上林です。
私自身4月の新入社員研修に登壇するようになって15年が過ぎました。
年々、新人の傾向が変わってくる中で、2019年の方々と向き合って感じたことと、どのようなかかわりが大事かについて、あくまで私から見える一側面からですが、まとめてみたいと思います。

良くも悪くも目立たない傾向と言われるが…


4月を過ぎて、複数社で数100名の方々とお会いしましたが、会う前に担当人事の方に新人の印象を聞くと、「例年よりもおとなしく、良くも悪くも目立つ人がいない」とおっしゃる方が、非常に多くいらっしゃいました。

そして、自分自身が新人と会った時も同じ印象でした。

良く言うと斜に構えた人がとても少なく、真面目な受講態度をとる。グループワークにおいて、与えられた情報を読み取り、整理する力があるので、アウトプットの質は良い。
一方で、全体に対して発信や働きかける人は少なく、自身の芯の強さのようなものが見えづらい。一歩待って動く人が多く、与えられた範囲の中で受身的に行動しているように感じる。

ただ、その事象は悪いことなのでしょうか。
そもそもなぜ、このような行動になるのでしょうか。

そのような行動の源泉とは?


我々のプログラムで、グループ対抗でシミュレーション実践をする際に、自分が近い価値観を6つの中から一つ選択するワークがあります。
「0から1を創り出したい」「”自分ならでは”を発揮したい」「No1でありたい(勝ちたい)」などの価値観があるのですが、印象的だったのは「No1でありたい(勝ちたい)」を選ぶ人がとても少なかったことです。ある会社では、60人強いて、唯一一人も選択していなかったのが印象的でした。

その価値観の結果も含め、新人の方々を洞察していると一つ感じるものがあります。

それは、「抜きんでたい」という感情が昔よりも少ないのではと。

横並びの画一性がある中で、他よりも一歩抜きんでることが大事であるならば、自分から発信したり、周りを統率したりするものですが、実際は、そういった行動はあまり見られません。前述した「良い意味で目立つ」というのは、「抜きんでたい」という背景心理からくる行動を指していると思われます。

一方で、新入社員を洞察していると、手を抜いているわけでは決してないです。
一生懸命頑張り、価値を出すことにも挑戦する。ただ、「抜きんでる」という感覚が昔ほどは無く、争うことではなく自分らしく力を発揮しているように見えます。

また、そもそも、横並びの画一性という感覚があまり感じられない実態もあります。自分らしさが大事であり、人それぞれは「違う」という前提が年々強くなっている印象があります。横並び感覚が低くなると、そもそも「抜きんでたい」というものは無くなってくるのは当然のように思えます。

「斜に構える」という行動も、人とは違う自分の何かを主張する行動の一種なのではと考えると、そういった斜に構えた行動が減って来ているのも理解できます。

そういった点から、「抜きんでる」という感覚の減少が、現状の特徴を引き起こしていると思います。
ただ、「抜きんでる」という感覚は、本当に必要な感覚なのでしょうか。

まずは、相手(顧客)の期待を超えていくこと


もちろんビジネス環境において、競合他社は存在し、それを上回ることは重要なことであり、競合から「抜きんでる」感覚は大切でしょう。

一方で、新入社員の導入研修においては、それを優先するべきでしょうか。
どちらかというと、求めることは、上司含めた周りと協働できることや、相手の期待を超えて価値を提供することです。必ずしも、周りから抜きんでることがすべてではなく、フォーカスすべきは、価値を提供することだと思います。

では、イマドキの特徴を踏まえてそういった新人を育てるために、何を工夫すべきでしょうか。
我々としては、論理と感情の以下2つのアプローチが大事だと捉えています。

1つ目としては、意味ある事を吸収し、自分のものにする頭の良さがある昨今の新人の方に、ビジネスの本質について言い換えて伝えることです。

(1)
「主体的に行動しよう」ではなく、「ビジネスとは、価値を提供するから対価を得られるもの」だから、「自分から先に価値を出す意識が重要」

(2)
「周りに働きかけよう」ではなく、「与えられた情報内で価値を出すのは学生時代であり、 得られる情報を自ら増やして高い価値を出すのがビジネスパーソン」だから、「周りと良い関係を築き、多くの資産を得ることが重要」

自分なりに意味あることを吸収する力が強いからこそ、上記のような論理で理解していただくことが大事であると思います。

もう1つは、内発的動機という観点です。自分は何を大事にして働くのか、どういう実感が得られたらうれしいのか、という点を理解し、そこでの発揮手応えを得ることです。
横並びの画一性が減る中で、自分が大事にしている感覚での手応えは、仕事に対して前向きに進めるエンジンになると感じます。

この2つを大事にすることが、2019年含め、イマドキの新入社員を後押しする上で大事なポイントであると思っています。

改めて、
我々NEWONEは、そういった2つのアプローチ含め、イマドキの若者の特性に合わせ内発的動機を活かした育成を支援する※Accelaというプログラムを本年度からリリースしました。

本年度1000人近い方々に実施した内容も踏まえ、更なるブラッシュアップを図り、 イマドキの若手が大活躍できる社会を作るために、今後も寄与していきたいと思います。
引き続き、何卒よろしくお願いします。

※Accela(新人向けプログラム)
プログラム名の由来は、accel(アクセル)+ elan=気力・活力
アクセルを踏み発信する若手社員がやる気を持って楽しいと思い、飛躍するよう導くイメージ

新入社員に対して、型にはめた育成を行うのではなく、「創意工夫し、チャレンジすることが面白い」
「自分から仕掛け、失敗を挽回して、価値を出すことが楽しい」すなわち、“自らイニシアティブをとって行動することが楽しい”という体験をすることで、新人の力を引き出すプログラム。
ただ”楽しむ”だけでなく、物事がうまくいかないのは自分に責任があると捉えるようになることで、まっすぐに価値提供できる人材になることを目指します。
https://new-one.co.jp/service/workshop/accela/

 


■プロフィール
上林 周平(kambayashi shuhei)

大阪大学人間科学部卒業。
アンダーセンコンサルティング(現アクセンチュア)に入社。
官公庁向けのBPRコンサルティング、独立行政法人の民営化戦略立案、大規模システム開発・導入プロジェクトなどに従事。
2002年、株式会社シェイク入社。企業研修事業の立ち上げを実施。その後、商品開発責任者として、新入社員~管理職までの研修プログラム開発に従事。
2003年より、新入社員~経営層に対するファシリテーターや人事・組織面のコンサルティングを実施。
2015年より、株式会社シェイク代表取締役に就任。前年含め3年連続過去最高売上・最高益を達成。
2016年、若手からのリーダーシップを研究するLeadership Readiness Lab設立し、代表に就任。
2017年7月、「和×人材育成」をコンセプトにした和の大学株式会社を設立。
2017年9月、これからの働き方をリードすることを目的に、生産性向上やイノベーションなどを支援する株式会社NEWONEを設立。
米国CCE.Inc.認定 キャリアカウンセラー

 

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