NEWONEでは、あらゆる企業のご希望やお悩みにあわせた
多種多様な研修を取り扱っております。
「個人と組織が対等な関係になってきている」
そう言われ始めて、かなりの時間が経ちました。
変化の激しいビジネス環境で成果を出すことが求められる企業において、
個人と組織のより良い関係性を築くのは簡単なことではありません。
昨今企業が取り組まれている内容も踏まえ、
これからの個人と組織の関係性を強固にしていくポイントについてまとめてみたいと思います。
急激に広がるキャリア自律支援
数多くの企業の変革支援を行うNEWONEにおいても、キャリア自律を促す依頼が非常に増えてきています。
新入社員の導入研修からこの考え方を伝える場合もあれば、
初期離職などがある入社半年~3年目層に、この会社での自律を促すものもあります。
メンバーのキャリア自律を促すことでパフォーマンスを高めるマネジャー研修もあれば、
シニア向けに、今後の前向きさを促すものもあります。
ひと昔前の定義では、”キャリアは組織のもの”という前提で、断れない転勤等もありましたが、
今は、”キャリアは個人のもの”が重視される時代になり、今までの考え方から大きく変容することと向き合っている現状が見て取れます。
キャリア自律支援が組織の強さを作っているのか?
キャリア自律支援が広がっていますが、
個人が自分を大事にし過ぎなのでは?という意見が聞かれたりもします。
先日も「経験者採用面接で、”キャリアアップしたくて””このようなスキルを獲得したくて”ばかりで、モノづくりへの想いや自社の価値観への共感、チーム協働への意識が低くて驚いた」とおっしゃっていた人がいましたが、
個人と組織の対等な関係、と言いながら、個人が我儘すぎるのでは?という点です。
一方で、個人としては、自分のしたい想いがありながら、波風立てないことを大事に組織に主張せず、
ほどほどで仕事をしたり、業務外に力を注ぎながら、急に退職を申し出るというような職場があるとも聞かれます。
個人と組織の対等な関係と言いながら、健全ではない表面的な関係性なのでは?という点です。
どちらにしても、組織を強くするという観点で見ると、改善の余地があります。
NEWONEでは、エンゲージメント向上をはじめとした
人・組織の課題解決のヒントとなるセミナーを開催しています。
所属する職場に”心理的所有感”があるか
キャリア自律支援をしたとしても、組織の強さにつながりにくい実情に対してどのように対応したらよいか。
そのポイントが”心理的所有感”にあると捉えています。
心理的所有感とは、”法的に所有しているか否かにかかわらず、人がある対象を自分のものだと感じる感覚”であり、昨今流行っている「推し活」などで推し対象の成長を応援・貢献するような例もあります。
自分が所属している職場に対して、心理的所有感を持っているか。
具体的には、
・自分自身が職場をより良くするように関与できると思っているか
・職場の方針の背景や関連情報をオープンに知ることができるか
・自分が職場に対して前向きにかかわった際にフィードバック等で貢献実感が得られるか
そういった感覚から、「自分とは線を引いた職場」ではなく、「自分たちの職場」と捉える環境づくりが大事です。
昨今、過重労働やハラスメントの問題から、成長を促す負荷をかけにくい「優しすぎる職場」が増えているという問題提起がよく見られます。
これらを解消するためには、過重労働やハラスメントを増やすのではなく、新しい適切な負荷という観点でも、”心理的所有感”がもたらす前向きな負荷で成長機会を作ることが大事です。
NEWONEでは、優しすぎる職場ではなく、この心理的所有感によって前向きに取り組める職場を「推せる職場」と定義し、一つでも多くの職場が「推せる職場」になるよう支援をしています。
個人がキャリア自律すること自体は良いことです。
ただ、それだけを支援すると、個人が我儘になったり、表面的な関係性になります。
大事なことは、キャリア自律支援と共に、推せる職場作りをセットで行うことです。
自職場がどのような状態かを見てみる参考としていただければと思います。
相互シナジーからイノベーションにつなげる
一人ひとり自律することはもちろん大事ですが、
組織主語で見ると、自律することだけが目的ではなく、自律した個を掛け合わせ、新たなイノベーションにつなげることが大事です。
だからこそ、個人と個人の関係性をより良くし、総和を高めるためにも組織開発が大事になってきます。
メンバー同士の本質的な対話を促進する、創発が生まれやすい環境を作る、
こういったご支援をこれからも行っていければと思っております。
弊社自体で実証実験をしながら、より良い価値につなげていければと思っております。
引き続き、何卒よろしくお願いします。