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OJTトレーナーが育成に主体的になるには

OJTトレーナーが育成に主体的になるには

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著者

今西 睦

著者

今西 睦

株式会社NEWONEに新卒入社。研修をメインとして、人材育成・組織開発のHRパートナーとして従事。新入社員・若手から管理職まで幅広い階層を支援している。また、組織開発の一環としての社内イベントの企画・運営を行う。

NEWONEでは、あらゆる企業のご希望やお悩みにあわせた
多種多様な研修を取り扱っております。

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最近、人事担当者の方々から「OJTトレーナーにもっと主体的に育成に取り組んでほしい」という悩みの声をいただきます。

しかし、多くのトレーナーは、自分の役割を“与えられたもの”と捉え、業務知識を教えるだけで十分と考える傾向があります。ですが、新入社員が主体的に成長するためには、トレーナーが単なる指導役を超えて、彼らの成長をサポートし、引き出す存在であるべきではないでしょうか。

OJTトレーナー自身が自律・自走できる存在である必要性

OJTトレーナーは、新入社員が自律・自走できるようかかわる役割を担っていると考えます。
これを実現するには、まずトレーナー自身が「自律・自走」できることが必要です。

そのためには「自分はOJTトレーナーとしてなぜ新入社員に関わるのか」という目的意識を持つことが大切です。そして、新入社員の成長を支える中で、トレーナー自身も自分自身と向き合い、自分がどのような姿勢でトレーナーとして関わりたいか、どんな人として在りたいかを見つめることが、主体的な育成を行う上で必要な前向きな姿勢や責任感を育むことにつながると考えます。

NEWONEでは、エンゲージメント向上をはじめとした
人・組織の課題解決のヒントとなるセミナーを開催しています。

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OJTトレーナーとしての振り返りと自身のあり方を振り返る

実際に、10月に実施したOJTトレーナーフォローアップ研修では、「これまでのOJTトレーナーとしてのありたい姿を振り返り、新入社員が今後も主体的に成長できるかかわりを身につける」ことをゴールとしました。

トレーナーとしての意欲はあるものの、1on1の実施が不十分だったり、一人で抱え込みすぎて周囲を巻き込めていなかったりといった状況がありました。

そこで、まずは育成期間中の行動面について振り返っていただき、その後、自身の育成に対する姿勢、あり方について内省を行う時間を作りました。ワークショップ内で、受講者同士で内省を促す質問をし、質問を踏まえた上で、一人ひとりに「一番自分が取り組むべき課題を再定義していただきました。

「自分に自信がないことが課題なのか」「結局自分は、自分に酔っていることが課題なんだな」と、
自分の課題に向き合い、それを口にすることで「課題が分かった」と表情がすっきりする方も多く見られました。

その後、「今日の研修内で解決したいことは何か?」と質問すると、「その子に合った育成はどうすれば良いのか」「○○なタイプの本音を引き出すためにはどうすれば良いのか」「どのように上司を巻き込めば良いのか」といった育成に関する具体的な質問が挙がり、トレーナー自身が新入社員のために主体的に学ぼうとする姿勢に変わっていました。

OJTトレーナーとして、主体的に育成を行っていただくために、まずはOJTトレーナー自身が主体的になる必要があります。とはいえ、「主体的になれ」と言われても、それは難しいことであるため、ご自身が主体的に育成をしたいと思っていただくことが重要です。

そのために、ご自身のあり方を振り返っていただくことは効果があると感じます。OJTトレーナーに対して、育成スキルを教えるだけでなく、あり方を向き合う時間を作ってみてはいかがでしょうか