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新入社員が入社して、はや2か月が経ちました。
現場に配属され、日々奮闘している方も多いのではないでしょうか。
一方、受け入れ側も新入社員の受け入れに向き合い、時には頭を抱えているかもしれません。
プレイングマネジャーが当たり前の昨今ですから、現場の受け入れ側はどうしても、「忙しい中でどうやって新入社員を育ててあげられるか」という観点で育成のドツボにはまってしまいがちです。
特に新入社員のことを真摯に思い、育成責任を感じている真面目で優しい方ほど、そうなりがちです。
しかし、私はこの「育ててあげる」という考え方自体が誤解なのではないかと思っています。
現場で奮闘する受け入れ側の皆様、またそのような方々に対して良いアドバイスが言えずもどかしい気持ちでいる人事様に向けて、私の考えをお伝えしてみたいと思います。
私自身も、自社のマネジャーとして受け入れをする側としてつくづく感じるのは、「育ててあげる」ことには限界があるということです。
ダニエル・ピンクの名著「モチベーション3.0」でも言われている通り、人の働く源泉は「内発的動機」であり、自分自身が何のために働くのかを自己決定していることが重要であるということです。
育成側と新人側でも同じことが言えます。重要なのは、新人側が自分なりに何のために働くのかを考え、育成側はそれをサポートしてあげるということです。
育成側が一方的に「育ててあげる」ものだと捉えていると、新入社員の内発的動機を奪い、結果的には「なぜこんなに頑張ってかかわっているのに育ってくれないのか」「こんなに育たないのは自分の指導が悪いのではないか」等と、不安や不満につながってしまいます。
人と人が並ぶと、必ず凸凹があります。
皆さんは、新人の凸=自分より優れているところを知っていますか?
私は自社の育成を通して、たくさん感じる場面がありました。
それは例えば「自分よりよほど文章力が高い」というスキルかもしれませんし、「先輩に対するリスペクトの気持ちがとにかく強い」というスタンスかもしれませんし、「まだ仕事はそんなにできないけどなぜか皆に愛されている」というキャラクターかもしれません。
皆さんは、新入社員を一人の人として見たときに、自分より優れている点を挙げることができますか?
もしすぐには挙げられない方は、是非フラットな目線で探してみて下さい。難しい場合は、新入社員の時の自分と比較してみてもいいかもしれません。
人を「育ててあげる」ことには限界があります。
「育ちたい」と思うための内発的動機を引き出すための一歩目として、相手の優れていることに目を向け、承認することからはじめてみてはいかがでしょうか。