NEWONEでは、あらゆる企業のご希望やお悩みにあわせた
多種多様な研修を取り扱っております。
NEWONEの上林です。
新年度が始まり、今年も組織として成果が出せるかな、と考える機会もあるのではないでしょうか。
成果を出すにあたり、
2030年には、640万人の労働力が不足されると言われている時代において、人の活用はとても大事な論点です。
その対応策の一つとして、
昨今ではリスキリングという文脈もありますが、一人ひとりの保有能力を最適に高めることは大事です。
その上で、もう一つ大事な観点は、
一人ひとりの保有能力をチームとして掛け合わせたときに、最大化されるかという観点です。
今回は、個人の保有能力をチームとしての成果につなげる、という観点からまとめてみたいと思います。
チームの力の最大化技術である「組織開発」
個人の保有能力をチームの成果に最大限結びつけるためには、組織開発が大事です。
組織開発とは、難しく捉えられがちですが、
人に直接アプローチして、能力開発等からチーム成果につなげる「人材開発」と対比すると、人と人との関係性である協働システムにアプローチして高めるものが「組織開発」となります。
言い換えるとするならば、
人材開発が、”1”の能力を持った人を”2”に変えていくアプローチに対して、
組織開発は、1+1+1<3になっているチームを、1+1+1>3に変えていくアプローチです。
いきなり”1”が”2”になることは難しくても、”3”未満を”3”以上にすることは可能です。
では、1+1+1>3にするための組織開発のコアメソッドは何でしょうか。
「組織開発の探求」中原淳・中村和彦著(ダイヤモンド社)では、
「見える化」→「ガチ対話」→「未来づくり」のサイクルを回すこと、と書かれています。
非常にシンプルな記載ではありますが、本質的であると感じます。
というのも、1+1+1<3になってしまう要因は何かというと、多くは認識のズレからおこるもの(適応課題)です。
・A部署とB部署で方針の捉え方が違い、関係性が悪くなっている
・上司の捉えている問題意識と、メンバーの問題意識にズレがあり、施策が上滑りする
数え上げればきりがないですが、起点はこのズレからおこっていることが大半です。
このズレを直し、互いにシナジーをわかす方法が先ほどのサイクルです。
・ズレているものを正すために、見える化したズレない数値等を互いに見る。
・同じ数値や事象に対して、一人ひとりが自分の解釈を出し合い、解釈の違いを認識しあう。
・違いを尊重した上で、共に未来に向けて進めるポイントを考えあう。
それが組織開発のコアな部分となります。
NEWONEでは、エンゲージメント向上をはじめとした
人・組織の課題解決のヒントとなるセミナーを開催しています。
組織開発実施のポイント
1+1+1<3が1+1+1>3にしたいので、トップダウンで推進するというシーンを多く見ます。
そこでは、目的はチームの成果の最大であり、一人ひとりが受け身ではなく主体的に取り組む意識が大事なのですが、トップダウンによって受け身になってしまうという矛盾にあうことが多く見られます。
一方で、主体性のために、現場のチーム単位で、自分たちで組織開発をしてほしいと思っても、難しそうで先送りになってしまう、というのもよく見られます。
この狭間を突破し、1+1+1>3にすることが組織を強くします。
そのためには、まずは組織開発の誤解を解消し、管理職主導型の組織開発に向けて、新たな一歩を踏み出すことが大事です。具体的な誤解は以下の通りです。
誤解① 組織開発とは、偉い先生が大人数集めて実施するものである
→偉い先生ではなく、管理職が主導で組織開発をする
誤解② ファシリテーションは、その場の応用力が大事で、形式知化しづらいものである
→Cocolaboを使って型を試し、そこから応用化させる(守破離)
誤解③ 組織開発は、場が大事であって、効果はわかりにくいものである
→ツールデータを集計し、人事等が実施状況や傾向値を把握する
”管理職が組織を変える”を支援するために
NEWONEでは、”管理職主導型組織開発”と命名し、管理職が組織を変える支援を行っております。
具体的には、
Step1
管理職の皆さまに前向きに取り組んでいただくために、
・組織開発や対話の正しい定義
・結果としてのエンゲージメント向上やチーム力向上の理解
・具体的なファシリテーションの実施方法
等を、ワークショップスタイルで学習していただき、
Step2
Step1を踏まえて、アプリがファシリテーションする対話促進ツールである「Cocolabo」を活用した自チームでの組織開発実践
Step3
Step1同様にワークショップスタイルで、成果の共有や他の方からのアドバイスを通じて、「Cocolabo」有り無し問わない形での組織開発ファシリテーションの持論獲得
という流れになっています。
多くの管理職が、チーム作りの手ごたえを感じるだけでなく、
メンバーの本心が知れた、風通しが良くなったというような声も多く聞かれます。
NEWONEは、この「管理職主導型組織開発」を多数実施させていただいていますが、
今回は、野村総合研究所様に来ていただき、具体的なノウハウを語っていただくセミナーを開催いたします。
自社に活用できる部分も多くあると思いますので、ぜひご参加いただければ幸いです。
人材不足は待ったなしです。
少ない人数でも成果を出せる組織づくりが、これからの企業成長の肝になります。
皆さまもぜひ「管理職主導型組織開発」を意識してみてはいかがでしょうか。
■プロフィール
上林 周平(kambayashi shuhei)
大阪大学人間科学部卒業。
アンダーセンコンサルティング(現アクセンチュア)に入社。
官公庁向けのBPRコンサルティング、独立行政法人の民営化戦略立案、大規模システム開発・導入プロジェクトなどに従事。
2002年、株式会社シェイク入社。企業研修事業の立ち上げを実施。その後、商品開発責任者として、新入社員〜管理職までの研修プログラム開発に従事。
2003年より、新入社員〜経営層に対するファシリテーターや人事・組織面のコンサルティングを実施。
2015年より、株式会社シェイク代表取締役に就任。前年含め3年連続過去最高売上・最高益を達成。
2016年、若手からのリーダーシップを研究するLeadership Readiness Lab設立し、代表に就任。
2017年9月、これからの働き方をリードすることを目的に、エンゲージメントを高める支援を行う株式会社NEWONEを設立。
米国CCE.Inc.認定 キャリアカウンセラー
【書籍出版情報】
2022年7月に、弊社代表上林が「人的資本の活かしかた 組織を変えるリーダーの教科書」を出版しました。