NEWONEでは、あらゆる企業のご希望やお悩みにあわせた
多種多様な研修を取り扱っております。
目次
~個と組織の関係性の変化を受け止め、キャリア自律支援の次の一手を考えるヒント~
“NEW ONE”=新しい視点・新しい自分・新しい組織を見出す場として、毎回、多彩なゲストをお招きし、「これからの“はたらく”」について深く考える機会をお届けします。
第1回のテーマは、「キャリアオーナーシップのこれから」。
ゲストには、実践企業として株式会社パナソニック コネクトの新家伸浩氏をお迎えし、弊社顧問でありキャリア論の第一人者である法政大学の田中研之輔氏と弊社代表の上林とで、企業のキャリア支援のあり方や、個と組織の関係性のこれからについて対話を深めていきます。
人材の流動化が進む中、多くの企業でキャリア自律支援が本格化し、社員一人ひとりの意識も変わり始めています。
その変化をどう受け止め、どのように支援につなげていくのか――。
キャリア支援の“次の一手”を考えるヒントを一緒に探ってみませんか?
▶こんな方におすすめ
- キャリア自律支援に取り組んでいるが、今後の方向性や施策を模索している方
- 他社の先進事例や取り組みから、自社の施策へのヒントを得たい方
- キャリア支援を通じて、人的資本経営を推進していきたいと考えている方
- キャリア開発に関する知見を深め、人事としての専門性を高めたい方
- 社員一人ひとりのキャリア観の変化に対応し、個と組織のより良い関係性を築きたい方
(※本内容は、2025年7月16日実施セミナーの内容をまとめたものです)
アカデミアと経営陣が語る「キャリアオーナーシップ」のこれから
個人と企業の関係性をアップデートするヒント
キャリアとは…
時代の変化とともに、キャリア自律支援について頭を悩ませている企業も多いのではないでしょうか?
キャリアは、もはや個人の内側だけのものではなく、企業と個人との“持続可能な関係性”の中で育まれる時代へと移り変わってきました。
今回、パナソニック コネクトCHROの新家 伸浩氏と、キャリアを専門とする田中 研之輔氏をお迎えし、企業経営とアカデミアの視点から「キャリアオーナーシップ」の現在と未来についてのヒントをご紹介します。
パナソニック コネクトの挑戦:「活き活き働く」組織づくり
新家氏が所属するパナソニック コネクトは、主にサプライチェーン、公共サービス、生活インフラ、エンターテイメント領域のBtoBソリューション事業を担う企業です。
同社が掲げるパーパスは「現場から 社会を動かし 未来へつなぐ」。
「意義ある仕事に取り組んでいる実感と、自分が成長しているという実感。
その両方があって初めて、人は“活き活き”働ける。」(新家氏)
上記の考えのもと、パナソニック コネクトでは社員一人ひとりの成功と企業価値の持続的向上の正のサイクル実現を目指しています。
マネジメントにおいては、現場のマネージャーが活き活きと働くことができ、それを見たメンバーがマネージャーになりたい、と思えるような環境づくりに注力しております。
また、現場のマネージャーへの権限移譲を進め、自らが新しい人材マネジメントを考え、実行していくエコシステムが動き始めています。
このように、「キャリアオーナシップ」、つまり自分のキャリアを主体的に作り上げていく姿勢を現場でも実現できるよう、新家氏はキャリパスを明確にすることや、パーパスに賛同し、自律的に動ける人材が集まり、育つ環境をつくるための土壌づくりを進めています。
▼現場のマネジメント、育成について、「育成は現場に任せっぱなしだ」という状況に限界を感じている方にオススメ▼
新家氏の取り組みに対し、田中氏は、「パナソニック コネクトは、パーパスが浸透し始めてきた今、それをどう実践していくかに視点を向けている」と提言しました。
会社の一般的な組織の移り変わりとして、「AS IS(今の状態)」から「TO BE(ありたい姿)」、そして「TO DO(何をするか)」を具体的に考えることが必要ですが、
新家氏がパナソニック コネクトで注力している取り組みは、まさに、「TO DO」のフェーズに向かい始めていると言えます。
“パーパスがあるから、先に動ける”
また、新家氏は、「パーパスに共感している社員であれば、言われる前に“先手を打って動く”ことができる」と語ります。
そのスピード感は、企業の変革において非常に重要です。
そうした先進的な行動を取る“アーリーアダプター”にスポットライトを当て、社内ロールモデルとすることで、組織に影響力(リーダーシップ等)をもたらし、行動を波及させていくという狙いもあります。
そのロールモデルに憧れ、自分のキャリアの目標にしようとする社員が増えると、おのずと組織としても、社員としてもwin-winなキャリア自律を育むことが出来るとも言えます。
では、アーリーアダプターは、一体どのようにして生まれるのでしょうか?
気になる方は、ぜひ以下のセミナーにもご参加ください!
NEWONEでは、エンゲージメント向上をはじめとした
人・組織の課題解決のヒントとなるセミナーを開催しています。
生産性と幸福度はトレードオフではない
今の時代、AIの導入も盛んになり、生産性向上が日々の業務の中でもよく耳にすると思われますが、生産性向上を目指し、実践した先には何があるのでしょうか…?
田中氏は、「生産性向上」を目的にするだけでなく、その“先”にある幸福感に着目することが重要だと説きます。
「没入して、スキルがレベルアップしていく感覚の中にこそ、心理的な幸福がある。」(田中氏)
若手が“管理職を避ける”傾向は、実はその没入感や意味づけを感じられていないからかもしれない、と田中氏は考えています。
働くことの中に「心理的な豊かさ」を見出せなければ、“働きながら自分の人生を生きる”ことが難しくなってしまう、ということを感じている若者も少なくありません。
キャリアのオーナーシップを磨き上げる初めのステップとして、
「どんな時に、心理的幸福を感じられるのか」を考えてみることから始めてみると、一歩自分らしいキャリア自律の実現に近づけるかもしれません。
そんな心理的豊かさを得ながら働くことを実現できるのか…?と思われた方は、
ぜひ以下のセミナーもおすすめです!
AIの活用は「パーソナライズ」と「改善」に本質がある
最後に話題に挙がったのはAIの活用についてです。
田中氏は「AIの本質は、仕事の“置き換え”ではなく、“改善”に使うこと」だと語ります。パーソナライズされた支援により、社員一人ひとりが自分らしく、かつ生産性高く働ける環境をどうつくるかが、今後の鍵になりそうです。
まとめ
キャリアは「関係性」へと進化する
かつて企業は「とにかく全員が同じ方向を向いて走る」が主流でしたが、今はそのマネジメント式では、さまざまな環境・時代の変化とともに、成り立たなくなってきています。
「キャリアとは、もはや“あなた自身の内面のこと”だけではない。」
「企業と個人の間に、持続可能な関係性を築くこと。それが、いま問われているキャリア観なのだ。」(田中氏)
キャリアオーナーシップの未来は、「個人だけの責任」ではなく、企業と個人が共に築いていく“心理的豊かさと成長の循環”にあると言えます。
これからの人材戦略において、どれだけ「関係性に投資できるか」が問われているのかもしれません。
皆さんの会社の人事戦略、人事制度に、少しでもお役に立てると幸いです。
登壇者の声
主体的な行動を求める企業が多い中、
「パーパスに共感している社員であれば、言われる前に“先手を打って動く”ことができる」という言葉が印象的でした。
AIが浸透し、よりプロアクティブな行動が求められる中、
このような取り組みを参考にしていただく企業が増えればと思っています。
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