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エンゲージメントサーベイ結果を踏まえた効果的な管理職研修設計とは? ~「同僚との関係」に課題がある場合の研修設計ポイント~

エンゲージメントサーベイ結果を踏まえた効果的な管理職研修設計とは? ~「同僚との関係」に課題がある場合の研修設計ポイント~

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著者

大槻 美幸

著者

大槻 美幸

大学卒業後、IT機器メーカーへ営業として従事、その後株式会社シェイクに転職し、2018年1月に株式会社NEWONEに創業メンバーとして参画
管理職主導型の組織開発事業部のマネジャー(シニアHRパートナー)として、「上下の関係性を想いでつなぎ、組織へ循環させる」ことをテーマに若手から管理職層まで人材育成や組織開発コンサルティング、研修設計などを幅広く実施し、顧客の課題解決に向き合う

NEWONEでは、あらゆる企業のご希望やお悩みにあわせた
多種多様な研修を取り扱っております。

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皆様の職場では、現場のエンゲージメントサーベイの結果に対してアドバイスを求められた際に、具体的に的確なアドバイスをすることが出来ているでしょうか。

サーベイを導入している企業様から、

  • サーベイデータは管理職や現場のメンバーに公開しているが、管理職によって行動できる人とできない人に分かれている
  • 管理職が何を行ったらよいかわからず、行動につながらない

といったご相談ををよくいただきます。

管理職研修をご一緒していると、まだまだエンゲージメントって何?という声を多く聞きます。
人事の皆様の中では一般的になってきている言葉ですが、管理職の方にとっては、エンゲージメントとは何か?なぜ重要なのか?について回答できる方は多くない印象です。

そのような管理職の方々には、実際のサーベイの結果をお伝えし、具体的に課題に対してどのようにアプローチすれば良いのか?についての考察を伝えてあげる必要があると考えます。

今回は、数あるエンゲージメントサーベイ課題の中の一つで、「同僚との関係」に課題がある場合の対応方針(研修設計ポイント)について、纏めていきたいと思います。

前提として、関係性(信頼関係)は、見えていない部分を理解・共感しあえた数だけ高まります。

今は機会が少なくなっているかと思いますが、接待や会食等でいつもとは違う一面を知れた時や、伝えてなかった背景を伝え、受け入れられた時などをイメージしていただくと良いと思います。

では、なかなかそのような機会を持つことが難しい中、日々の仕事の中で、どのように同僚との関係性を高めていけると良いでしょうか。主に見つめ直すべきポイントは3つあります。

ポイント① 対話を軽視していないか

共通点を見出し、それ以外はあまり見ない物事を決める時の方法である「議論・討論(合意)」と異なり、「対話」とは、違う部分を見出し、互いに理解・尊重し合うことであり、その中でお互いの自己肯定感が高まる方法です。対話をいかに仕事の場で実践していけるかが重要ですが、どうしても優先度が下がってしまっている状況かと思います。時間をとって実践していくことが、チームビルディングを行う上で、改めて大事であると認識してもらうことが必要です。

NEWONEでは、エンゲージメント向上をはじめとした
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ポイント② 対話を軸とした組織開発を行っているか

チームの力を最大化していくための組織開発は、関係性にメスを入れて行くことが大事です。可視化された問題を関係者一同で真剣勝負の対話をすること=ガチ対話(※)することがポイントになると言われています。

※「組織開発の探求」中原淳・中村和彦著(ダイヤモンド社)より引用

最近増えているのは、関係性が良いが、踏み込めていないという組織です。つまり、お互いに切磋琢磨をしあうフィードバックやかかわりができていなかったり、やれハラスメントと言われる時代なので、これ言ったらどうなるかな、と気になって言えない職場が増えている印象です。

それはチームの仲が本当に良いと言えるのか?ということは疑問でありますし、表面的には当たり障りのないコミュニケーションをしているが、踏み込まないので、新しいイノベーションが起きにくかったり、同調圧力が増えてしまって、改善がなかなか生まれない状態になっていないかなどは危惧されるところです。

組織開発において健全な問題意識を持てるように管理職の方が、働きかけていくことが大事であり、管理職の方が、意図的にメンバーとこのような対話をして、一緒により良いチームを作っていこう、と自分事化の促しにつなげていただくことが大事です。

ポイント③ 日常のコミュニケーションの質を高めているか

1on1やチームMTGを行う際に、対話を意識し、エンゲージメント向上につなげられているかを見つめ直すのも、大事な観点の一つです。

働き方が多様化している中で、1人で黙々と仕事を進める事もできてしまいますが、このような風潮によってチームに対しての貢献イメージが湧きにくくなりうる可能性があります。

自分自身の想いやこだわり、強みなどをチームメンバーに理解してもらうことで、チームの存在意義が高まったり、前向きに強みを発揮しやすくなったりすると思います。

以上、3つのポイントをおさえながら、意図的に相互理解を進められる対話の場を積極的に作って、エンゲージメント高いチームづくりをしていただきたいと思います。