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目次
新入社員の育成は企業の未来を担う重要な課題です。多くの企業が、新人が早く活躍できるよう、研修やサポートに力を入れています。
しかし、過剰な育成がかえって逆効果を生むケースもあります。手厚すぎるサポートは、新入社員の自主性を損ない、長期的な成長を妨げるリスクがあるのです。本記事では、手厚すぎる育成が引き起こす問題と、効果的な育成方法について解説します。
手厚すぎる指導の現状
新入社員に対して「なるべく失敗をさせたくない」「早く戦力化させたい」という意図から、過剰に丁寧な指導が行われている。そんな現状が大企業を中心に徐々に広がっていることを感じます。
例えば、調べればわかることや、本来は自分で考えて解決するべき課題まで、すべて教えてしまうケース。こうした手厚いサポートは、一見親切に思えますが、長期的には新入社員が自ら考える力を育てる機会を奪う可能性があります。
特に、充実した研修やOJTを過剰に提供しすぎると、新入社員が「何でも与えられる」と感じ、受け身の姿勢に陥りやすくなります。これは、企業が期待する「自発的に動ける社員」としての成長を妨げる要因となります。
手厚すぎる育成が引き起こす2つのリスク
1. 受け身の姿勢を助長する
現状でも述べましたが、過剰なサポートを受けた新入社員は、「自分で考えなくても教えてもらえる」という受け身な姿勢を取りやすくなります。自ら問題を解決する意欲が低下し、常に誰かの指示を待つ「指示待ち社員」になるリスクがあります。特に問題に直面した際、まず自分で考えるのではなく、すぐに他者に頼る傾向が強まります。
2. 自己解決力の低下
また過度なサポートは、受け身な姿勢を助長するだけでなく、新入社員の問題解決力を損なう恐れがあります。自分で考え、情報を集め、解決策を見つける力が育たないと、長期的には企業全体の成長にも悪影響を及ぼします。企業が持続的に成長するためには、社員一人ひとりが問題解決力を備えていることが不可欠ですが、手厚すぎる指導はこのスキルの発展を妨げる可能性があるのです。
では、どんなことに注意しながら新人育成を進めればいいのでしょうか。
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効果的な新人育成のポイントと対策
問いかけや対話を重視した研修
研修においては、単に知識を教えたり、答えを与えたりするのではなく、問いかけや考える時間を意図的に設けることが大切です。「そもそもなぜ大切だと思いますか?」「この行動の狙いはなんでしょうか?」「この場合、どうしますか?」といった質問を投げかけ、新入社員が自分で考える機会を増やすことで、自主性を育てることができます。また、研修内でのグループワークを通じて、多様な視点を学び、自分の考えを深める機会を提供することも有効です。
長期的視点での育成プログラム設計
新入社員の育成には、短期的な成果を求めるのではなく、長期的な視点を持つことが重要です。例えば、1年目終了時の理想の状態、2年目終了時の理想の状態、3年目終了時の理想の状態、と育成で目指していく方向を定めることで、現状の育成を見つめ直すことにつながり、人事として新入社員とどう関わればいいかが自ずと見えてきます。
OJT体制の見直し: コーチングを重視
OJT(On-the-Job Training)の初期段階では、一方的な知識付与が増えがちですが、一旦立ち止まって問いかけたり、ヒントを渡して考えてもらったり、自己解決力を養う工夫ができないか、を考えることが重要になります。粘り強く新入社員の考えを待つことが、自律的な新人を育成する近道になります。
まとめ
新入社員育成において重要なのは、サポートと自主性のバランスを取ることです。手厚すぎる育成は、短期的には安心感を与えますが、長期的には社員の成長を妨げるリスクがあります。本記事が、今一度、新人育成が新人の自主性を妨げていないか、を見つめ直すきっかけとなりましたら幸いです。