NEWONEでは、あらゆる企業のご希望やお悩みにあわせた
多種多様な研修を取り扱っております。
(株)NEWONEの上林です。
緊急事態宣言があった2020年の新入社員受け入れは、前例のない中で進めてきた状況でしたが、それらを踏まえて2021年以降をどうするべきか、そろそろ考える時期かと思います。
テレワークが身近なものになる中で、改めて新入社員育成はどうあるべきか、まとめてみたいと思います。
テレワークで活躍する人が持っている能力
弊社では、2020年8月にテレワークを実施している企業の管理職300名強にアンケートを行い、テレワーク時代に求められる能力について調査を行いました。
https://new-one.co.jp/research/n-005/
選択肢として、経済産業省が掲げる社会人基礎力の12の能力要素に加えて、テレワークで求められそうな「ITリテラシー」自己理解」「思考力」の3つを加えた15項目を用意し、実施した結果は以下の通りでした。
(1)テレワークで活躍する人と活躍していない人を比べた時に、活躍する人が“特に”保有している能力は何だと思いますか?
1位:主体性(物事に進んで取り組む力):15.9%
2位:実行力(目的を設定し確実に行動する力):9.7%
3位:発信力(自分の意見をわかりやすく伝える力):8.4%
という結果であり、上位3つという聞き方をしても、「主体性」が一番に挙げられる結果となりました。自ら主体的に取り組み、積極的に行動する姿勢が活躍につながっていると見てとれます。
(2)テレワークが増えるご時世において、新入社員に“早期に”高めて欲しい能力は何ですか?
1位:主体性(物事に進んで取り組む力):14.2%
2位:思考力(自分自身で深く考える力):11.0%
3位:課題発見力(現状を分析し目的や課題を明らかにする力):9.4%
という結果であり、自ら主体的に取り組み、自分の頭でしっかりと考えることが求められていることが見て取れました。
NEWONEでは、エンゲージメント向上をはじめとした
人・組織の課題解決のヒントとなるセミナーを開催しています。
ニューノーマルがもたらす仕事のスタイル変容
今まで職場で全員が集まって働くことが当たり前だったところから、テレワークをはじめ、働き方に大きな変化が見られています。
その変化として、
今までは同じ空間なので、チームの中にいる感覚が強かったですが、同じチームであっても、そのチームとの間にさらに一定の線ができるタイミングがあるというのが違いかと思います。
この線ができてくると、自分“だけ”で物事を進めて行くことが問われるし、また自ら線の外側にあるチームとの関係性を強化していくことが問われてきます。
この変化を直視し、それに合わせた能力開発をすることが、これからの時代で活躍する人材を育てる上で重要です。
「主体性って以前から必要だったよね」に対する答え
新入社員は主体性が必要、以前から言われてきたと思います。
その上で、何に対する主体性かに分けて、求められる能力開発について考えていきたいと思います。
主体性とは何かを分解して考えると、先ほど線がある状態と述べましたが、その中で、
<自分自身で仕事を進めるシーンに関して>
◎工夫する主体性
与えられた仕事に対して、目的を自ら捉え、より良くするように工夫する主体性
◎創り出す主体性
周りの状況を見て、行った方が良いことを上司に提案し、自ら仕事を進める主体性
<チームとの関係性を強化していくシーンに関して>
◎情報収集する主体性
チームとしての進捗状況や周りの状態を自ら進んで情報収集し、理解する主体性
◎発信する主体性
取得した有益情報や自ら創り出した成果、自分の状態等を自分から発信する主体性
の4つがあると思います。
「工夫する主体性」は、これまでも求められていましたが、より自分だけの環境になっても工夫することができるかが問われてくることが変化です。
そして、それ以上に大きな変化は、ニューノーマルになり「情報収集する主体性」「発信する主体性」が非常に必要になったことにあります。
今までホウレンソウという概念はありましたが、同じ場所にいない人へのアプローチになると、かなり主体性を高める必要があります。
その上で、「情報収集する主体性」「発信する主体性」をもとに、「創り出す主体性」を発揮することができれば、新入社員としても上司の期待を大きく超えることになるでしょう。
この4つの主体性は、それぞれ関与するスキルが変わってくるものであり、能力開発も分けて設計する必要があります。
また、主体性とは何なのか、なぜ必要なのかの腹落ちから始まり、4つの主体性を段階的に理解していくことが、能力開発を行う上で大事なことでもあります。
今までよく聞いてきた「主体性」と言う言葉。
ニューノーマル時代、いよいよ本気で向き合う時期が来たのではないか。
弊社NEWONEとしては、今までの経験を活かして、このテーマに関して真正面から取り組んで行きたいと思います。
※以下ページに20代育成のGUIDE BOOKを追加しました
「20代育成、これからどうなる?」
-20代を育成できる会社とできない会社の違い-
https://new-one.co.jp/service/archive/project-new20s/
■プロフィール
上林 周平(kambayashi shuhei)
大阪大学人間科学部卒業。
アンダーセンコンサルティング(現アクセンチュア)に入社。
官公庁向けのBPRコンサルティング、独立行政法人の民営化戦略立案、大規模システム開発・導入プロジェクトなどに従事。
2002年、株式会社シェイク入社。企業研修事業の立ち上げを実施。その後、商品開発責任者として、新入社員〜管理職までの研修プログラム開発に従事。
2003年より、新入社員〜経営層に対するファシリテーターや人事・組織面のコンサルティングを実施。
2015年より、株式会社シェイク代表取締役に就任。前年含め3年連続過去最高売上・最高益を達成。
2016年、若手からのリーダーシップを研究するLeadership Readiness Lab設立し、代表に就任。
2017年9月、これからの働き方をリードすることを目的に、エンゲージメントを高める支援を行う株式会社NEWONEを設立。
米国CCE.Inc.認定 キャリアカウンセラー