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事業成長に繋がる「これからの働き方」とは?

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(株)NEWONEの上林です。
先日ある企業の方から、残業抑制の働き方改革ではなく、事業成長に繋がる「これからの働き方」を考えるにあたり必要な観点とは?と聞かれました。それに対して以下にまとめようと思います。

働き方改革の背景にあるトピックとは


働き方改革といえば、残業削減や有休消化を考える方が多い中、なぜ働き方を変えなければならないかという点で考えると、背景には6つほどトピックがあると感じます。

1. 生産年齢人口の減少

他国よりも圧倒的に生産年齢人口の割合の減少が早い日本。働き手が少なくなるからこそ、「今まで働けなかった人」を働けるようにすることや、今働けている人のパフォーマンスを上げることに注力する必要が出ています。

2. 東京オリンピック(テレワークなど)

2020年東京オリンピック開催時に、観光客で交通量が増加することが予想される中、2017年から7月24日をテレワーク・デイズと名付けて啓蒙を開始。各企業がテレワークに対する必要性が高まり、マネジメント体制や働き方に注目されるようになりました。

3. 若手の就業観の変化

「稼ぐために働きたくない世代の解体書」という副題の「モチベーション革命」(著:尾原和啓)が出版されたのが2017年。若手の働く意味が、「意味あること」をしたいという動機が強くなってきている中で、それに対して対応することが求められてきています。

4. 人生100年時代

2016年に「LIFE SHIFT」(著:リンダ グラットン)が出版されてから、よく聞かれる言葉。長寿化によって100歳まで生きることが当たり前になってくる中で、「教育」「仕事」「引退」の3ステージ制ではなく、マルチステージ制に変わっていく中で、その対応が求められてきています。

5. 企業の構造変化

「終身雇用を守っていくのは難しい局面に入ってきた」という意見のように、今までの年功序列・終身雇用・新卒一括採用が変わっていく兆しがある中で、仕事に人(内部・外部問わず)をアサインするジョブ型の雇用形態などへの対応も求められてきています。

6. 急速なデジタル化

10〜20年後には、47%の仕事がAIの登場などで無くなってしまうという予測もある中で、人が行う仕事は何か?ということが急速に問われています。その問いに答えるためにも、これからの「働き方」に向き合う必要性を感じます。

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これからの働き方を考える上でのポイント


背景にあるトピックを捉えると、一定“時間”いるということから、最終成果(価値)に注力することが問われるようになってきています。

それはすなわち、ただ単に「時間を減らす」ことではなく、「生産性を高める」ことです。インプットである「時間」に対しては、効率化し、集中すべきところに集中し、一方でアウトプットの成果を高めるために、より付加価値が高まるようにしていくことが大事です。

そして、それらの転換を推進し、事業成長に繋がる「これからの働き方」に必要な観点として、以下5つほど触れていきたいと思います。

1.「すべて頑張る意識」→「選択と集中の徹底」

今までは、与えられたすべての仕事に対して全部頑張るという意識が強かったと感じますが、これからは何に注力して、何は注力しないかを決める力が重要になってきます。それは、部署内のタスクに対して強弱することもそうですし、集中する時間と対話する時間にメリハリをつけることなども大事になってきます。また、この意識は、管理職やメンバーだけでなく経営までの組織全体が持つことが大事になってきています。

2.「権限内での情報」→「情報のオープン化」

ITの発達による急速に情報のシェアが容易になってくる中で、権限内で情報をクローズすることが組織のスピード感を抑制したり、各人の視野の広がりを防いだりする可能性があります。一人ひとりが何の目標を追いかけているのか、それぞれがどのような仕事に注力しているのか、経営情報などはどのような状況なのか。こういった情報がオープンでタイムリーに見えることが大事になってきています。

3.「外に抜けない仕組み」→「エンゲージメント向上」

終身雇用が前提の時代から長く組織に居続けるための制度や慣習がありましたが、外の情報が入りやすくなり、他の会社に移ることが容易になり続ける中で、「外に抜けない仕組み」という発想は難しくなってきます。だからこそ逆に、組織に対する自発的な貢献意欲や主体的に仕事に取り組んでいる心理状態である「エンゲージメント」を高めることが大事になってきます。

4.「一見良好な関係性」→「イノベーション風土」

職場内での関係性が重視される中で、表面的には良好な関係性は多くみられます。一方で、アウトプットである価値を高めるためにイノベーションが求められる世の中において、表面的な良好さだけではなく、多少の葛藤を乗り越えてでも「違い」を交わらせる場を作ることができるかが重要です。そして、それに加えて、そこで出たアイデアを、組織として必ずカタチにするのだというコミットメントが大事です。

5.「IT活用」→「デジタルシフト」

ITツールやクラウドサービスの活用や、RPAの導入などで業務効率化はこれからもどんどん進んでいくでしょう。それに加えて、デジタル化がもたらす波は、顧客に対する提供価値がぐっと上がることが本質だと思います(各種サービスがどんどん便利になってくる世の中)。だからこそ、本当の意味でデジタルを活用していくためには、一人ひとりが「顧客」や「提供価値」に対して、真剣に向き合う風土が大事になってきています。

働き方改革のその先を創る


背景にあるトピックと、これからの働き方に関するポイントを見ていくと、人がより自分らしく充実して働く方向に変わっていく流れだと思っています。
だからこそ、そこに向けてまっすぐと進めていくことが大事であり、それは企業だけでなく、ビジネスパーソン一人ひとりが前向きに向き合っていくテーマでもあります。

我々NEWONEとしては、これからの働き方に向けた各種支援を徹底強化していく所存です。引き続き、何卒よろしくお願いします。


■プロフィール
上林 周平(kambayashi shuhei)

大阪大学人間科学部卒業。
アンダーセンコンサルティング(現アクセンチュア)に入社。
官公庁向けのBPRコンサルティング、独立行政法人の民営化戦略立案、大規模システム開発・導入プロジェクトなどに従事。
2002年、株式会社シェイク入社。企業研修事業の立ち上げを実施。その後、商品開発責任者として、新入社員〜管理職までの研修プログラム開発に従事。
2003年より、新入社員〜経営層に対するファシリテーターや人事・組織面のコンサルティングを実施。
2015年より、株式会社シェイク代表取締役に就任。前年含め3年連続過去最高売上・最高益を達成。
2016年、若手からのリーダーシップを研究するLeadership Readiness Lab設立し、代表に就任。
2017年7月、「和×人材育成」をコンセプトにした和の大学株式会社を設立。
2017年9月、これからの働き方をリードすることを目的に、生産性向上やイノベーションなどを支援する株式会社NEWONEを設立。
米国CCE.Inc.認定 キャリアカウンセラー