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キャリア自律施策の目標設定をしていますか

キャリア自律施策の目標設定をしていますか

NEWONEでは、あらゆる企業のご希望やお悩みにあわせた
多種多様な研修を取り扱っております。

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(株)NEWONEの上林です。

先日弊社では、キャリアクラフト診断という
キャリア自律の“行動”がどれくらいできているかを把握する診断をリリースさせていただきました。

個人用のレポートを出力し、自己内省を促すものですが、
1社1000名以上の方に受信いただき、データ分析や目標設定も実施し始めております。

人的資本情報開示が叫ばれる昨今、人材開発の領域もより定量化していく必要がある中で、
キャリア自律データの分析や目標設定について大事だと思う点をまとめてみたいと思います。

キャリアクラフト診断とは何か

キャリアクラフト診断とは、顧問に入っていただいている法政大学の田中研之輔先生にアドバイスいただき、
キャリア自律を行っていくために相応しい行動を、仕事面(ジョブクラフト)、日常生活面(ライフクラフト)の両面に対して、
それぞれ3つの分類に分けて、実態を把握する診断となります。

特徴としては、
価値観とか認識とかを図るものではなく、実際に”行動”を行っているかを把握していくことにあり、
そのため、バイアスなく自分をとらえることができることと、
“行動”の評価であるため、診断結果からすぐにアクションにつなげやすいところに特徴があります。

行動しない診断結果は勿体ない、という思いから、行動促進やキャリア自律施策の効果検証用にリリースしております。

※キャリアクラフト診断のプレスリリースはこちら

NEWONEでは、エンゲージメント向上をはじめとした
人・組織の課題解決のヒントとなるセミナーを開催しています。

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キャリアクラフト診断からわかること

とある企業で、20代前半から60代まで1000名の方に実施させていただきましたが、
分析をしていくと以下のようなことがわかります。

◎年代別に違いが見えてくる
結果は企業によって異なりますが、例えば、
・20代は、比較的自分の価値観の把握が弱いが、プライベート含めた関係構築行動は盛ん
・50代は、仕事の価値観や職場での適合行動が高いが、日常生活面の行動は低め
・30代前半は、自身のキャリア資本や市場価値を見る行動が急激に増えている
というような結果が見て取れます。
年代別にキャリア研修を行っている企業も多いですが、各年代の現状の実情(As is)をしっかりと把握できる効果があります。

◎その年代に対して、他社比較をして自社の特徴を把握できる
自社特有の課題というものをとらえることが、施策を行う上での説得力になります。例えば、
・若手中心に全般的に、ビジネス関連の情報収集行動が少ない
・会社以外のコミュニティーへの所属割合が少ない
・全般的に、定期的に立ち止まり、キャリアに関して内省することが少ない
という結果が見られ、実施施策を行う上での参考になったり、説得力向上につながったりします。

◎重要指標に対して、自社の相関行動は何か理解できる
その会社でこれから大事にしたいことを定義すると、どのような行動が相関するのかがわかります。例えば、
自分自身の幸福度を感じてほしいとした場合、その相関は、
・日々、何事にもポジティブであるように心がける
・共に過ごすことに安心できる人が複数人いる
というようなものが高くなりますし、この会社で働き続けてほしいとした場合、その相関は、
・なぜ、この仕事を行うかが明確である
・上司や顧客からの期待する行動レベルに納得している
というようなものが高くなったりし、そうすることで、これから具体的にアクションしてもらいたい行動が明らかになります。

正しいAs isをもとに、To beを設定する

こういった年代ごとのキャリア自律行動の実態や他社と比べた自社の特徴を捉えることで、今後の目指す姿(To be)が設定しやすくなります。

Step1:大きな方向性を議論する
現状分析結果から見た課題感の共有や中期経営計画等を見つめながら、どのような人材が増えてほしいかの言語化します。

Step2:具体的な目標行動をセットする
ここが大事ですが、大きな方向性に向けた具体的に増えてほしい行動を明らかにします。
本サーベイでは、行動を聞くことを主体とした質問が多く、どの質問項目の行動を増やしていこうかの設定となります。しかも、それは年代ごとに行動目標を変えて設定することもできます。
キャリア自律の概念や施策の効果に関しては、人によって見え方が変わるものです。だからこそ、こういった具体的な数字結果を明らかにすることで、関係者同士での認識にずれがなくなります。

Step3:個人として、組織としてPDCAを回す
定量数字の良いところは、複数人の認識にズレが起こらないことと共に、PDCAサイクルが回しやすいことにあります。
今”アジャイル”という言葉が定着化してきましたが、設定した数字に対して、
社員一人ひとりとしても(診断結果を踏まえた行動は正しかったのかの検証)、組織としても(狙って行った人事施策は効果があったのか検証)、数字を見て定期改善していくことは、重要な取り組みとなります。

人材流動化やジョブ型の流れの中で、社員がキャリア自律をしていくのは必須の世の中です。

そのキャリア自律への変革を、定量数字を活用して支援したいと思っています。

現在、NEWONEでは、本診断を全社(または事業部)単位で実施し、分析するサービスを先着20社まで無料で実施しております。
ご興味ある方いらっしゃれば、仰っていただければ幸いです。

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■プロフィール
上林 周平(kambayashi shuhei)

大阪大学人間科学部卒業。
アンダーセンコンサルティング(現アクセンチュア)に入社。
官公庁向けのBPRコンサルティング、独立行政法人の民営化戦略立案、大規模システム開発・導入プロジェクトなどに従事。
2002年、株式会社シェイク入社。企業研修事業の立ち上げを実施。その後、商品開発責任者として、新入社員〜管理職までの研修プログラム開発に従事。
2003年より、新入社員〜経営層に対するファシリテーターや人事・組織面のコンサルティングを実施。
2015年より、株式会社シェイク代表取締役に就任。前年含め3年連続過去最高売上・最高益を達成。
2016年、若手からのリーダーシップを研究するLeadership Readiness Lab設立し、代表に就任。
2017年9月、これからの働き方をリードすることを目的に、エンゲージメントを高める支援を行う株式会社NEWONEを設立。
米国CCE.Inc.認定 キャリアカウンセラー

【書籍出版情報】
2022年7月に、弊社代表上林が「人的資本の活かしかた 組織を変えるリーダーの教科書」を出版しました。