熱狂と、存在意義と(前編) NEWONE権 海瑩 インタビュー

8月に「没頭する技術」というテーマで、2回の連載コラムをお届けしてきましたが、この没頭や熱中というテーマをもう少し深めていきたいと思い、実際にNEWONEで働くメンバーにも話をきいてみることにしました。

初回は、自らを「熱狂クリエイター」と名乗り、これからの「シニアの働き方」を軸に、新規事業を推進するNEWONE取締役の権さん。

「熱狂」という言葉の中に、没頭、熱中する技術のヒントが詰まっているのか?そんな期待を勝手に膨らませながら、インタビューがはじまったわけですが、新規事業の話にはじまり、生きがいであったアメフトのこと、家族のこと、そして熱狂の裏にあった葛藤、その先に見えた「存在意義」という言葉に込められた想いまで、たっぷりと話していただきました。前後編2回にわたってお届けします。

なぜシニアの働き方をテーマに、新規事業を?


ここに決めるまでは長かったね。会社として、個人として、という部分の両方があって、自分が何者かを悶々と考え、コーチングなども受けて、ときに頓挫しながら、2年くらいは考えていたんじゃないかな。正直けっこうしんどかったよ。

シニア向けの事業をするか、ラーメン屋をするかで迷った時期もある。さすがに物件を探しに行くまではしてないけど(笑)

話を戻すと、そんな風に自分を見つめ直す中で、自分が一番大切にしたい価値観は「存在意義を証明すること」だと気づいて。その根っこには、自分が在日の韓国人であるということ、差別とかいじめにあったわけではないけれど、日本に生まれながら、日本に生きる意味を見出すという感覚があって、それが自分のエンジンになってきた。

そして自分はその「存在意義」みたいなものを、16の時に出会ったアメフトで、ずっと保ってきたんじゃないかと思ったわけよ。社会人になってから、去年34歳で引退するまで、ずっと選手として続けてきたから。

アメフトをやる中で、どんな風に「存在意義」を見出していたんですか?


まずは、競技の特徴に寄り添うところがあるんだけど、生きている実感というか、スリルみたいなものかな。ともするとプレー中に死んでしまうこともあるし、一つ間違えたら下半身不随になることだってあるから。

そんな状況の中で、チームとして、お互い頼って、頼られて、打算的に何かを得るためとか、そういうものではない何かでつながっている感覚が自分には心地よかった。あつい血が流れている感じというか、そこに自分の存在意義を見出し、熱狂していたのかもしれない。

そのアメフトを去年引退した。そうなったとき、俺は何で存在意義を証明するか。その中で仕事につながるものが何か、それをずっと模索してきた。

その模索から、見えてきたものは?


そんなときに、親が70歳近くなっても働いている姿があって、でもその年代が選べる仕事がすごく限られていて、身の回りの人が存在意義を失う、尊厳が失われていくような場面をみてきた。

なんかそんな風に、頑張っていた人が気付けば窓際にいた、のけものにされていた、という場面が自分の「存在意義」というキーワードに引っかかってきた。そこから存在意義が失われやすい人を支えたい、本当に困っている人を支えたいという気持ちが芽生えてきて、ここに向けてコミットすることで自分が、アメフトをやっていたときのように、一番熱狂できるんじゃないかと。
そして最終的に今シニア向けの事業に取り組むことで、自分がシニアになったときに、自分自身、そして自分の大切な人も守れると思ったことが、あらためてシニアという領域に旗を立てた理由かな。まあ文脈はいろいろあるけど、大きくはこのあたりで、ここから事業を動かしはじめたわけ。

(新規事業の行方、そしてさらなる熱狂は「後編」につづきます)

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https://new-one.co.jp/service/workshop/corekara/

 


■ライタープロフィール
山野 靖暁(yasuaki yamano)
1991年生まれ/大阪府出身
株式会社シェイクに新卒で入社後、研修開発やコンサルティング営業に従事、
多くの企業の人材育成、組織開発に携わり、株式会社NEWONEの創業期にも関わる。
シェイク退職後、イギリスの大学院シューマッハカレッジへの短期留学を経て、
2018年3月より島根県の隠岐郡海士町に、暮らしと仕事の拠点を移す。
地域や、海外をフィールドにした課題解決型学習のコーディネートなど、
高校、地域、行政、民間企業等と連携しながら教育の魅力化に取り組んでいる。
最近のテーマは「他者との関わりの中で、その人らしさが生まれる学びの場」

 

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