最終更新日:

新入社員が持つべきたった1つの意識

新入社員が持つべきたった1つの意識

NEWONE事務局

著者

NEWONE事務局

著者

NEWONE事務局

エンゲージメント向上や人材開発・組織開発全般に関するお役立ち情報やメソッドを発信してます!

NEWONEでは、あらゆる企業のご希望やお悩みにあわせた
多種多様な研修を取り扱っております。

どんな研修があるか見てみる

(株)NEWONEの上林です。
あともう少しで4月。新入社員が入社される企業も多くあるのではないでしょうか。
我々もご一緒させていただいているお客様と共に、新入社員育成に対して日々企画を詰めている今日この頃です。

新入社員はどうあるべきか、何を伝えるべきか、よく言われる問いですが、昨今の状況を鑑み、何が大事かを改めて考えてみたいと思います。

新入社員は主体性が無いと言われるが・・・


「最近の新入社員は主体性が無い」
よく言われる言葉ですが、それは新入社員に責任があるのでしょうか。

デジタルネイティブ世代と呼ばれる昨今。物心ついたころからインターネットがあり、何でも検索することが出来ます。
食事に外出しようと思えば、口コミサイトで多数の情報にアクセスでき、今回行っても大丈夫かまで調べることは可能です。モノを買おうと思っても同様に、他の人のレビューを見ることで「買って後悔する」ことが減ってくる時代です。
調べることが正しく、何も調べずに無謀にチャレンジすることに意味をなさない状況下で育った世代に対して、求める主体性は何なのでしょうか。

「主体性」という言葉が漠然としているからこそ、「無謀にチャレンジすること」と新入社員が捉えたら、受け入れることは容易ではないでしょう。

対価とは何かについて考えてみる


「研修期間中も給料をもらっているという意識を持ってもらいたい」
一昔前よりも、人事の方から、かなり多く聞かれるようになりました。
そう思わせるほど、受身的に研修を受講する人が多いのが実態で「給料をもらっている」というところに着目するのでしょう。

では、その「給料」とは改めて何なのでしょうか。
学生から社会人に代わるタイミングで、意識転換が大事だとも言われますが、改めて「お金を払う行為」について整理したいと思います。

例えば、レストランでも習い事でも、何か利用する際にお金を払う場合、そのお金は、「一所懸命働いてくれたこと」に対して払っているのではなく、「自分自身がサービスを享受したこと」に対してお金を払っています。
「一所懸命働いたのですが、失敗して料理は出せませんでした…」ということに対して、お金は払えませんから。お金を払う側からすると当然です。

では、それを企業活動に置き換えるとどうなるでしょうか。
顧客に価値を提供するから、顧客から対価を頂くという形になります。
また、それを社員に置き換えると、
「給料をもらうから働く」ではなく、「働いて価値を出したから、給料をもらう」という形になります。

NEWONEでは、エンゲージメント向上をはじめとした
人・組織の課題解決のヒントとなるセミナーを開催しています。

開催中のセミナーを見てみる

月給という概念が無意識に支配する


しかし、実際はどうなっているでしょうか。
月給は〇〇円。初月から給料があります。

「働いて価値を出したから、給料をもらう」ということを頭でわかっていたとしても、そういった点から「給料をもらう」が先にきて、「給料をもらうから働く」という意識に無意識的になっていることも見られます。

この感覚が、与えられるが先にあり、自分から主体的に動くことを阻害しているとも言えるのではないでしょうか。

働き方改革時代、より時間ではなく成果に


今、「働き方改革」が推進され、長時間労働を削減し、時間当たりの生産性が求められています。「一定時間そこにいる」ことが大事ではなく、成果を出すことが大事だという機運も強く、働く場所や働く時間に変化が起こっている企業も多くあります。
そして、この波の先には、一定時間いることに対して給料を払うではなく、成果に対して給料を払うという流れに、シフトしていくことになるでしょう。

そういった時代が近づいてくる中で、「給料をもらうが先にくる感覚」を持ってしまうと、将来的に足枷になってしまう可能性があります。

これからの時代の変化が見えているからこそ、「給料をもらうが先にくる感覚」は、新入社員本人にとっても、持たない方が望ましいと言えます。

新入社員が持つべきたった1つの意識


「働いて価値を出したから、給料をもらう」
その意識を持つことが出来るか、それが当たり前になることが出来るか。
それが、新入社員に持ってもらいたいたった1つの意識です。
本人の長い人生にとって、大事な意識であると思っています。

では、新入社員にそのような意識を持ってもらうために何が大事なのでしょうか。

一つは、対価とは、給料とは、という構造を正しく伝え、腹落ちを促すこと。それと共に、「働き方改革」以降、働くとはどのようになっていくかを伝え、ジブンゴトとして捉えてもらうことが大事です。
もう一つは、自ら価値を出すという感覚を掴み、それが楽しいという前向きな気持ちを持つ経験をすることです。

我々NEWONEは、これからの新人研修はどうあるべきかと向き合い、世の中で一番本質的なサービスになるように日々研鑽しています。
この新入社員が持つべきたった1つの意識を、多くの人が掴み、主体的に動き仕事を楽しめる人が一人でも増えることを願っています。

これからも引き続きよろしくお願いします。


■プロフィール
上林 周平(kambayashi shuhei)

大阪大学人間科学部卒業。
アンダーセンコンサルティング(現アクセンチュア)に入社。
官公庁向けのBPRコンサルティング、独立行政法人の民営化戦略立案、大規模システム開発・導入プロジェクトなどに従事。
2002年、株式会社シェイク入社。企業研修事業の立ち上げを実施。その後、商品開発責任者として、新入社員〜管理職までの研修プログラム開発に従事。
2003年より、新入社員〜経営層に対するファシリテーターや人事・組織面のコンサルティングを実施。
2015年より、株式会社シェイク代表取締役に就任。前年含め3年連続過去最高売上・最高益を達成。
2016年、若手からのリーダーシップを研究するLeadership Readiness Lab設立し、代表に就任。
2017年7月、「和×人材育成」をコンセプトにした和の大学株式会社を設立。
2017年9月、これからの働き方をリードすることを目的に、生産性向上やイノベーションなどを支援する株式会社NEWONEを設立。
米国CCE.Inc.認定 キャリアカウンセラー