#代表コラム

エンゲージメントとキャリア自律の関係

(株)NEWONEの上林です。
2021年10月29日に、弊社主催で、
NEWONE Career Forum~個の時代に企業が若手のキャリア自律を促す意味と方法~
セミナーを実施し、約600名の方にお申込みいただきました。

6月に実施したエンゲージメント・サミット2021との連動もあり、第一部で講演いただいた法政大学キャリアデザイン学部教授 田中研之輔氏も「エンゲージメント」と「キャリア自律」という関係でご講演いただき、

「キャリア自律すると、若手離職」は誤解、
「キャリア自律できないから、若手離職」が正解であり、
「キャリア自律を促す人事制度設計・開発研修」が解決策だ

という点などを述べておりました。

本日は改めて、エンゲージメントという文脈から、キャリア自律について考えてみたいと思います。

エンゲージメントとは何か

そもそもエンゲージメントとは何か、というと、
よく例えさせていただくのが、婚約指輪のことをエンゲージメント・リングというように、婚約のイメージが近いです。
結婚を前提とした二人が対等に前向きにつながっている状態であり、どちらかが後ろ向きになっていることも、どちらかが偉くてコミットメントしているわけでもない状態です。
個人と組織が、個人と仕事が、対等に前向きにつながっている状態だからこそ、婚約の時と同じように、仕事に対して自主的に貢献していこうとしている状態です。

個人と組織の対等な関係がエンゲージメントです。
働き方改革や、急速に広がるテレワークなどから、個人と組織の関係性に変化が見られ、その結果、今人事界隈で注目を浴びる言葉となっています。

そのような状況だからこそ、組織側も個人側も、今までと違うマインドを持ち、新たな関係性を築くことが大事であり、組織側が環境変化に対応しようとしていることを踏まえて、対等である個人側は何をすべきかについてまとめてみたいと思います。

組織側の変化から見た個人が行うべき3つの変化

1. パーパス(Purpose)
昨今、企業経営のあり方を示すキーワードの一つとして「パーパス」という言葉が用いられることが多いです。
企業が何のために存在するのか、すなわち「存在意義」のことを意味し、SDGsや「ミレニアル世代」の価値観への対応の文脈から企業が掲げることが多いです。

一方で、組織側が「存在意義」を明示し、何に貢献していくかを明らかにしている中、対等である個人側も同様に向き合っていくことが必要です。
自分自身は何のために存在し、何に貢献していくのか。この問いと向き合い、自分の意志を発信していくことが、より大事になってきます。

2. 資産を活かした選ばれる組織作り
売上や利益など損益計算書(PL)の数字だけでなく、貸借対照表(B/S)の現金などの有形資産に加えて、自社ブランドやカルチャー、個々の能力やノウハウなどの無形資産を高め、多くの人に選ばれる組織作りを積極的に行っている企業も多いです。

一方で、組織側が資産を活かした選ばれる組織作りを行う中で、対等である個人側も同様に向き合っていくことが必要です。
与えられた目標数字や役割に応えるだけでなく、自分自身が持っている資産を磨き、次に活かしたり、社内外から選ばれる要素にしていくことが大事です。

3. 管理職の意識改革
“24時間戦えますか”というCMが流行っていた30数年前。
そのような環境で育った人に教わってきた現在の管理職は、教えられてきたことと、これからやるべきことが大きく変わってきます。
その変化に対応するためにも、管理職の意識やマネジメントスタイルの変革支援をしている企業が、この数年非常に多いです。

一方で、組織側が管理職の意識改革を行う中で、対等である個人側の社員一人ひとりも同様に向き合っていくことが必要です。
終身雇用が前提で、自分のキャリア機会は誰かが決めるものという前提を脱し、自分のこれからのキャリアに対して責任とオーナーシップを持つことが大事です。

エンゲージメントとキャリア自律

エンゲージメントとは、表面的な関係でつながるものでは決してないです。
法政大学の田中研之輔氏もエンゲージメントは「組織への従属深度」ではなく「組織への貢献深度」だと仰っていたように、組織側だけでなく、個人側も向き合っていくことが大事です。

組織側だけがエンゲージメント向上施策を行っていて、個人側は何も変わらなければ、受け身の助長が起こり、
個人側だけがキャリア自律施策を行っていて、組織側が何も変わらなければ、組織への諦めが起こり、どちらにとっても良い結果にはなりません。

環境変化に伴い、個人と組織の関係性を変えていくことは必須です。

そういった中で、どちらかだけを変えるのではなく、両面から変えていくことで、より良い関係性を作り上げていただきたいと思います。

NEWONEでは、エンゲージメント向上施策に加えて、キャリア自律の支援も積極的に行っております。
新入社員からシニアまで様々な事例がございますので、引き続き何卒よろしくお願いします。


■プロフィール
上林 周平(kambayashi shuhei)

大阪大学人間科学部卒業。
アンダーセンコンサルティング(現アクセンチュア)に入社。
官公庁向けのBPRコンサルティング、独立行政法人の民営化戦略立案、大規模システム開発・導入プロジェクトなどに従事。
2002年、株式会社シェイク入社。企業研修事業の立ち上げを実施。その後、商品開発責任者として、新入社員〜管理職までの研修プログラム開発に従事。
2003年より、新入社員〜経営層に対するファシリテーターや人事・組織面のコンサルティングを実施。
2015年より、株式会社シェイク代表取締役に就任。前年含め3年連続過去最高売上・最高益を達成。
2016年、若手からのリーダーシップを研究するLeadership Readiness Lab設立し、代表に就任。
2017年9月、これからの働き方をリードすることを目的に、エンゲージメントを高める支援を行う株式会社NEWONEを設立。
米国CCE.Inc.認定 キャリアカウンセラー