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研修プログラムを開発する上での重要なポイントとは

研修プログラムを開発する上での重要なポイントとは

NEWONE事務局

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NEWONEでは、あらゆる企業のご希望やお悩みにあわせた
多種多様な研修を取り扱っております。

どんな研修があるか見てみる

こんにちは。NEWONEの木村です。

この度、中堅社員向けの新シミュレーション「Neutraise(ニュートライズ)」をリリースいたしました。

「Neutraise」は、「Neutral(中立)」「try(挑戦)」「raise(高める)」を掛け合わせた造語です。
組織の中核を担う中堅社員の皆さまが、「環境にも組織にも依存せず、当事者意識を持ち、さまざまなことにトライして、自身を高め、組織に進歩をもたらす」ことを願って名付けました。

ここで少しだけ私の「研修開発者」としてのお話をさせていただきたいと思います。

「開発者」と言っても、もちろんプログラミングをするわけではありません。
アウトプットはパワーポイントを用いた研修当日に投影する資料です。
研修の中で使用する問いかけや、ワークのお題や、解説を並べた、資料としては一見簡単そうに見えるものかもしれません。

しかしながらその奥の深いこと。

この仕事に就くまでは全く別業界で仕事をしていた私にとって、入社当時は訳の分からないことだらけでした。
開発の多くの時間は「思考すること」で成り立っているからです。
ベテランの先輩が、何をどう考えてそのスライド(資料)にしているのか、ちょっとやそっと説明を聞いただけでは全く理解できず、「頭の中が見えたらいいのに・・・」とよく思っていました。

研修の開発(設計)は、いわゆる講演会と違い、「大事なことをそのままストレートに伝える」手法は取りません。それでは受講者に「気づき」がないからです。

見るもの聞くことすべてが新しい子供と違って、それなりに人生経験を積んだ大人であり、しかもビジネス経験を積んできた方ほど、他人から「これ大事ですよ」「あなたはこれができていませんよ」と言われても、誰が行動を変えるでしょうか。

研修において最も求められる成果は「行動変容」
どれだけ意識が変わっても、言うことが変わっても、その人の「行動」に変化が生まれなければ、研修をやる意味はないと私は考えています。

その前提に立った時、重要な鍵を握るのは、受講者が「自ら気づく」ことです。
ただし、ただ「気づく」のを待っていても、気づくわけがありません。

「研修の開発者」と一言で言っても、その思考法やアプローチ方法は、人によってかなり違います。同業者の中では、よく「その人なりの色がある」と言います。

私が長年、研修の開発に携わる中で大事にしていることは、「受講者の心に寄り添うこと」です。
それはただ「賛同する/共感する」ということではなく、受講者の研修前、研修中、研修後の心境の変化を細かに想像(妄想)し、「心が受け入れられるように導く」ことを意味しています。

「人間は感情の生き物」
これは、私がこれまでのビジネス人生において何度も痛い目に会いながら学んだ、「人とコミュニケーションをする、ひいては共存するために必要な大前提」です。

頭では分かっていても、「心」が納得しなければ、人の行動は変わらない。
私はそう思っています。

だからこそ、「正論」を真正面からぶつけるのではなく、
受講者である「一人の人間」の心を想像(妄想)し、

・この人は今どんなことに困っているのだろう?
・この人にとって本当に理想的な状態とはどのような状態なのだろう?
・どうすれば受け入れられるだろうか?
・どういう前提があればこのメッセージに気づけるだろうか?
・この場合、心がブレーキをかけるとしたらどんなことだろう?
・こういう伝え方をしたとき、拒否反応を起こす人はいないだろうか?

と言った問いを繰り返し繰り返し自分に向けながら、開発(設計)をしています。

と同時に大切にしているのは、「研修の中に、刺さりの良い罠を仕掛けること」です。
「罠を仕掛ける」というと聞こえが悪いですが、これこそが開発者の腕の見せ所だと思っています。

表向きは単なる問いかけや簡単そうなお題に見えて、実は進んでいくと大きな気づきになる。しかも逃げ場なく、その事実を突きつけられる。

多くの場合、その気づきは、自身の課題であったり苦手なことであったり、いずれにしても「見たくなかった(気づきたくなかった)自分の弱い部分」です。

先ほど「受講者の心に寄り添う」と言いましたが、
それはこの「逃げ場のない状態でしっかり自分と向き合っていただくため」の大事な前提でもあると私は考えています。

受講者の立場に立ったとき、自分を受け入れることなく、正論だけを捲し立てられ、挙句「ほらできてない」「はい、これがあなたの課題です」と言われて、素直に受け入れる人がいるでしょうか。

言っている内容が正論であろうとなかろうと、それを受け入れるための「心の準備」も必ずセットで設計することを、私はいつも大切にしています。

受講者本人としては、自分の意志で、違和感なく道を進んでいる。
でも実は、大事な「気づき」に向かって導かれ、適切なタイミングでしっかり罠にかかり、自身と向き合わざるを得ない状況になっている。それによって、何かを変えようと本気で思える。

もちろん、何十年という人生をかけて築き上げてきた考え方ややり方を、1日や2日の研修で瞬時に変えることは難しいかもしれません。
それでも、心に突き刺さった「気づき」によって、「これまでも薄々気づいてはいたけど、やっぱりそうだな。本気で変えていかないと」という気持ちになり、行動を起こしていただけることが、開発者として何よりの喜びです。

冒頭にご紹介した「Neutraise」は、全くゼロの状態から、構想、設定、仕掛け、資料等をすべて創り上げ、あらゆるところに私のこだわりと想いが詰まったコンテンツです。

例えば、シミュレーション内で皆さまに遂行していただくミッション(任務)としては、どの組織においても重要な鍵を握る「人」に纏わるテーマを掲げました。

また、シミュレーションをシミュレーション(架空の話)で終わらせないために、
シミュレーション内で求められる役割を、リアルな自組織における自分たちの役割に置き換えてお考えいただく「ブーメラン」の仕掛けもご用意しています。

しかしながら、シミュレーションは創っただけでは何の意味もなく、実際に受講者の皆さまにお届けし、皆さまの日常の行動に変化を与えて初めて価値を成すものです。

このシミュレーションを通して、世の中堅社員の皆さまが、悩み苦しみながらも自身の仕事に「やりがい」を見出し、それによって「組織に進歩をもたらす人材」になるための一助となれば幸いです。

★近日開催の「Neutraise」体験会はこちら
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■プロフィール
木村 陽子(yoko kimura)
大学卒業後は星野リゾートに就職。
全国各地を転々とし、ホテル、旅館、リゾート施設の接客サービスに従事。
入社3年目に最年少で初の女性ディレクターに就任。
1年間で売上、集客、顧客満足度共に過去最高を記録。
2010年、日本サッカー協会で事務系の仕事に就く。
仕事をする傍ら、グロービス経営大学院で経営学を学び、3年半をかけてMBAを取得。
2011年、株式会社シェイクに入社。
人材育成や組織開発、職場実践等の、研修プログラム開発に携わる。
また、新人・若手・中堅層の研修を中心に、ファシリテーターとしても活躍。
2017年2月に女児を出産。仕事と育児の両立を目指し、日々奮闘中。