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「伝える」と「伝わる」のギャップを埋めるには?

「伝える」と「伝わる」のギャップを埋めるには?

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著者

高藤 賢

著者

高藤 賢

株式会社NEWONEに新卒入社。研修をメインとして、人材育成・組織開発のHRパートナーとして従事。新入社員から管理職層まで幅広い階層を支援。社内では提案書の集約システムの構築、社内マニュアルの管理等、業務効率化に向けた仕組みづくりを行っている。

NEWONEでは、あらゆる企業のご希望やお悩みにあわせた
多種多様な研修を取り扱っております。

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  • 自分にしてもらった関わりで部下にそのまま教えても、思うように伝わらない
  • 部下に依頼した仕事内容がうまく伝わらなかったのか、全然違うアウトプットで返ってきた
  • 相手の立場に立って考えて、とできる前提で言われたものの、何を考えていいか分からない
  • ちゃんとやったつもりが、上司にうまく伝わらず、「本当にちゃんと考えた?」と言われてしまう
  • 違う部署の人と話す際、意見をすり合わせることがなかなか難しいと感じる

誰しもが、どこかしらのタイミングで「伝え方」に悩んだ経験があるではないでしょうか。

最近読んだ本の中で、上記の悩みの背景には、「スキーマ」の違いが潜んでいる、という内容を見かけ、私自身非常に納得する部分が多く、本記事でご紹介させていただきたく存じます。

意識されずに使われる枠組み「スキーマ」とは何か

本記事を作成するにあたり、参考にした本は認知科学の専門家である今井むつみ氏の著書『「何回説明しても伝わらない」はなぜ起こるのか? 認知科学が教えるコミュニケーションの本質と解決策』。

本書の中で、まずスキーマとは「知識や思考の枠組みである」と紹介されていました。

なぜスキーマを押さえることが重要であり、スキーマは何によって決まるのでしょうか。

それは、スキーマが経験や教育、文化に基づいて形成され、スキーマの違いによって、言葉の理解や判断基準・価値観が全く異なるためです。
(本の中では、「猫」という単語でも、イメージされる猫の違いについて紹介されておりました。)

経験、教育、文化によってスキーマが変わるのであれば、全く同じスキーマを持った人はいないことになります。では、スキーマの違いを超え、「伝える」を「伝わる」にするためにはどんな工夫ができるでしょうか。

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「伝える」を「伝わる」にするために押さえたいポイント

ここからは、「伝える」を「伝わる」にするために押さえたいポイントをご紹介致します。

1.そもそも、スキーマの違いにより伝わらない可能性があることを認識する

先ほど述べたように、経験・教育・文化により、人によってスキーマは異なります。その前提を押さえたうえで、相手の背景を理解しようと興味を持ち、先入観を持たないことが大切です。

2.記憶の曖昧さを前提にする

「この前、ここまで説明したから、理解しているだろう」という覚えていることを前提にしたコミュニケーションは、伝わらない、という結果をもたらします。背景や根拠を丁寧に示し、文字として残すことが有効です。メモを見ることすら忘れてしまうこともありうるため、情報を共有することがオススメです。

3.相手が外国籍だったら伝わるか?相手が中学生なら伝わるか?を考えてみる

「今自分が伝えた内容が、相手が外国籍だったら伝わるか?相手が中学生なら伝わるか?」を立ち止まって考えることで、理解するために必要な内容を改めて整理でき、相手の立場に立って理解するのに充分な内容か、を見つめ直すことにつながります。

まとめ

言われてみれば、当たり前。そんな内容だったかもしれません。

ですが、今一度自分の説明が伝わる内容だったか、何か工夫できることはないかを考える、そんなきっかけに本記事がなっていましたら幸いです。