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目次
- 自分にしてもらった関わりで部下にそのまま教えても、思うように伝わらない
- 部下に依頼した仕事内容がうまく伝わらなかったのか、全然違うアウトプットで返ってきた
- 相手の立場に立って考えて、とできる前提で言われたものの、何を考えていいか分からない
- ちゃんとやったつもりが、上司にうまく伝わらず、「本当にちゃんと考えた?」と言われてしまう
- 違う部署の人と話す際、意見をすり合わせることがなかなか難しいと感じる
誰しもが、どこかしらのタイミングで「伝え方」に悩んだ経験があるではないでしょうか。
最近読んだ本の中で、上記の悩みの背景には、「スキーマ」の違いが潜んでいる、という内容を見かけ、私自身非常に納得する部分が多く、本記事でご紹介させていただきたく存じます。
意識されずに使われる枠組み「スキーマ」とは何か
本記事を作成するにあたり、参考にした本は認知科学の専門家である今井むつみ氏の著書『「何回説明しても伝わらない」はなぜ起こるのか? 認知科学が教えるコミュニケーションの本質と解決策』。
本書の中で、まずスキーマとは「知識や思考の枠組みである」と紹介されていました。
なぜスキーマを押さえることが重要であり、スキーマは何によって決まるのでしょうか。
それは、スキーマが経験や教育、文化に基づいて形成され、スキーマの違いによって、言葉の理解や判断基準・価値観が全く異なるためです。
(本の中では、「猫」という単語でも、イメージされる猫の違いについて紹介されておりました。)
経験、教育、文化によってスキーマが変わるのであれば、全く同じスキーマを持った人はいないことになります。では、スキーマの違いを超え、「伝える」を「伝わる」にするためにはどんな工夫ができるでしょうか。
NEWONEでは、エンゲージメント向上をはじめとした
人・組織の課題解決のヒントとなるセミナーを開催しています。
「伝える」を「伝わる」にするために押さえたいポイント
ここからは、「伝える」を「伝わる」にするために押さえたいポイントをご紹介致します。
1.そもそも、スキーマの違いにより伝わらない可能性があることを認識する
先ほど述べたように、経験・教育・文化により、人によってスキーマは異なります。その前提を押さえたうえで、相手の背景を理解しようと興味を持ち、先入観を持たないことが大切です。
2.記憶の曖昧さを前提にする
「この前、ここまで説明したから、理解しているだろう」という覚えていることを前提にしたコミュニケーションは、伝わらない、という結果をもたらします。背景や根拠を丁寧に示し、文字として残すことが有効です。メモを見ることすら忘れてしまうこともありうるため、情報を共有することがオススメです。
3.相手が外国籍だったら伝わるか?相手が中学生なら伝わるか?を考えてみる
「今自分が伝えた内容が、相手が外国籍だったら伝わるか?相手が中学生なら伝わるか?」を立ち止まって考えることで、理解するために必要な内容を改めて整理でき、相手の立場に立って理解するのに充分な内容か、を見つめ直すことにつながります。
まとめ
言われてみれば、当たり前。そんな内容だったかもしれません。
ですが、今一度自分の説明が伝わる内容だったか、何か工夫できることはないかを考える、そんなきっかけに本記事がなっていましたら幸いです。