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仕事をもっと楽しむ!ダブルループ学習の実践術

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渡された業務をこなすだけになっていてなんだか仕事がつまらない、そんな悩みを抱えている人はいませんか。

そんな悩みを解決すべく、学習理論の1つである「ダブルループ学習」を用いて、仕事を楽しくする工夫を見つける方法をご紹介します。

1.ダブルループ学習とは?

ダブルループ学習(Double-loop Learning)とは、単なる行動の振り返りを超えて、行動の内省を通して既存の枠組みや自分の考え方、前提条件(メンタルモデル)そのものを見直す学習方法です。アメリカのビジネス理論家であり、エール大学経営大学院やハーバード大学ビジネススクールの教授として活躍したクリス・アージリスによって提唱されました。

※メンタルモデル:自分の中に存在する行動判断の選択軸や前提、持論のこと。詳しくはこちらから

通常の学習では、問題が発生した際に解決策を探し、その結果を確認して改善を図ります(これがシングルループ学習です)。しかし、ダブルループ学習では、行動の背景にある自分の思考パターンや仮定にも焦点を当て、その持論や信念を見直し、新たな解釈や行動の選択肢を導き出します。

このアプローチにより、業務に対する自己決定感が強まり、単なる作業の繰り返しではなく、自分なりの工夫や創意を加えた独自の価値を成果に結びつけることができます。つまり、与えられた業務を「自分のもの」として主体的に取り組むことができ、結果的に成長実感を得やすくなります。したがって、以下のような効果が期待されるのです。

  • 自己決定感の醸成:自分なりの方法で業務に取り組むことで、指示された業務をこなすだけでは得られない達成感が得られます。
  • 成長実感の獲得:業務に工夫を加えることで、「自分なりに成長した」と感じられる瞬間が増えます。
  • 付加価値の創出:他者の期待を超える成果を出すことで、自分の仕事に付加価値を与え、さらに評価が高まります。

2. シングルループ学習との違い

ダブルループ学習の理解をさらに深めるために、「シングルループ学習」と比較してみましょう。

シングルループ学習は、ある目的に向かって行動し、その結果を振り返って改善を図るプロセスです。しかし、このプロセスでは、行動そのものの振り返りにとどまり、行動の背景にあるメンタルモデルを深く見直すことはありません。

これに対して、ダブルループ学習は、行動の結果だけでなく、「なぜその行動を選んだのか?」という視点でメンタルモデルを見直すプロセスが加わります。この内省的なプロセスを通じて、持論や前提を更新し、より適切な行動選択ができるようになります。

シングルループ学習の結果として「ただやるべきこと/与えられた業務をこなしている」状態に陥りやすいのに対して、ダブルループ学習では「自分の持論を見直し、他の業務にも応用できる新しい視点を得る」ことが可能です。

3. ダブルループ学習の重要性

ダブルループ学習は、業務に対して自己成長の機会ととらえ、エンゲージメントの向上につなげることができます。環境や上司からの指示に受け身になるのではなく、仕事を「自分なりの工夫」で主体的に進めることができるかどうかが、エンゲージメント向上のカギとなります。さて、ここからはNEWONEの事例を通してより具体的に見ていきましょう。

例えば、与えられた業務を「指示されたからする」と捉えるのではなく、自分の成長機会として捉え直すことが重要です。仕事の意義や目的を、自らのメンタルモデルを見直すことで再解釈し、新たな価値を見出せば、やりがいや自己成長を感じることができます。

以下のポイントを意識すると、仕事に対する姿勢がより主体的になります。

〈仕事を自己成長のためだととらえ直すためのポイント〉

  • 意義や目的の再解釈: メンタルモデルを見直し、業務の意義を新たな視点で捉え直す
  • ダブルループ学習を目的に: 持論を見直し、より深いレベルで業務に取り組むことを意識する

仕事への姿勢が主体的になると、成長実感を生みやすく、自分自身のエンゲージメントの向上にも繋がります。

また、ダブルループ学習を通して得た持論を活用し、業務を実行する際に自分なりの工夫や視点を入れることで、関係者の期待を超えることにも繋がります。これにより周囲からの評価も高まり、その評価がさらにエンゲージメントの向上につながり、仕事に対するやりがいも自然と増していくのです。

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4. ダブルループ学習の実践方法

ダブルループ学習の具体的な実践方法をご紹介します。

NEWONE社内で行われている、

ダブルループ学習のサイクル:計画→行動→振り返り(内省)→持論化

を例に、4つのステップをご紹介します。

①計画

まず、目的や目標(「ありたい姿」)を明確にし、その達成に向けた計画を立てます。この際、目指す姿が明確であればあるほど、行動の方向性がブレずに済みます。

②行動

計画に基づき、目的を意識しながら行動します。この段階では、計画通りに行動することが重要ですが、その過程で得た新たな発見や気づきに対して柔軟に対応することも大切です。

③振り返り(内省)

行動を振り返り、その結果やプロセスを客観的に評価します。ここでは単に行動を振り返るだけではなく、その行動を選んだ背景や理由(メンタルモデル)も深掘りします。この内省のプロセスがダブルループ学習の核心であり、自己の思考の癖や価値観に向き合うことが大切です。

④持論化

内省を通じて得た新たな気づきや工夫を、自分なりに抽象化し、他の業務にも応用できる持論としてまとめます。この持論化によって、自分のメンタルモデルを更新し、次に取り組む業務にも新たな視点を取り入れることができるのです。

5. NEWONE研修におけるダブルループ学習を身につける仕掛け

NEWONEの研修では、ダブルループ学習を効果的に習得できるよう、いくつかの工夫が施されています。

具体的には、参加者が自身の経験を振り返る時間が設けられ、それを基にしてリアルなケーススタディ(実践)を行います。その後、内省の時間を取ることで、学んだことを自分の業務に応用できるようにします。

さらに、受講者同士での気づきの共有や、一般的な理論の学習をした上で、自分なりのアクションプランを作成するプロセスが含まれており、ダブルループ学習を実践的に体験できるのです。

ダブルループ学習を取り入れたNEWONEの研修設計については「やりっぱなしを防ぐ、効果の高い研修・ワークショップ設計とは?」をご覧ください。

ダブルループ学習を通じて、仕事に自分だけの付加価値を見出すことができます。メンタルモデルと向き合い、仕事のやり方に自分なりの工夫を加えることで、単なる「作業」から「自己成長のためのチャレンジ」に変えることができます。

仕事を楽しくできるかどうかは自分次第です。常に「どんな工夫ができるか?」を問い続けることが大切です。

まとめ

今回は、ダブルループ学習とは何か、実践するためのNEWONEの手法をご紹介しました。

ダブルループ学習は、自己成長を促進し、業務へのエンゲージメントを高める強力なツールです。内省を通じて自分の考え方を見直し、新たな価値を創造することで、仕事に対するやりがいや達成感を感じることができます。

ぜひ皆様もダブルループ学習を身につけて、仕事をより楽しく、充実したものにしてみてください。

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