NEWONEでは、あらゆる企業のご希望やお悩みにあわせた
多種多様な研修を取り扱っております。
目次
昨今では、キャリア自律が注目されるようになりました。
本メソッドでは、「個」の時代になぜ企業が今、メンバーのキャリア自律を促進することが求められているのか、そしてキャリア自律を促進するポイントは何かを考えていきます。
(※本内容は、2023年12月18日実施したセミナー「企業内キャリアの限界?本当の意味で自律を促すキャリア研修とは?~「個」の時代に企業が若手社員のキャリア教育をする意味と方法~」の内容をまとめたものです)
キャリア自律とは?
キャリア自律とは、
- 組織視点のキャリア自律
- 個人視点のキャリア自律
の2つの文脈で語られることが多いですが、世の中の流れとして、②の社会の中でのキャリア自律をするという文脈で語られることが多いです。
転職することが当たり前となり、「個」の時代が加速する中で、キャリア自律を促すこととは、組織の中で昇進・昇格を促すことではなく、社会の中で主体的にキャリアを築く力を高めることであると考えます。
企業がキャリア自律を促す意味とは?
組織内のキャリア自律ではなく、個人のキャリア自律が求められていますが、企業がキャリア自律を促す意味はどこにあるのでしょうか。
それは、エンゲージメント向上にあります。
自分のキャリアをどうしていきたいのかが不明確であるのに、エンゲージメントを向上させることは困難です。人材流動化が当たり前の社会で、自分のキャリアをどうしていきたいのかを明確にし、自律的に自分のキャリアを考え、今の組織に属することに意味があると見出せたときにエンゲージメントを高めることができます。
しかし、自律だけを促してもエンゲージメント向上にはつながりません。
自律を促す支援と合わせて、「魅力的な組織づくり」も求められます。自律した人を自社に惹きつけ続けるためには魅力的な組織であることが必要です。
そのようにすることで、エンゲージメントを高め、離職を防ぐことができます。
一方で、「エンゲージメント向上を目指さなくても離職を防げれば良い」という意見もあると思います。しかし、エンゲージメントを高めなければ、他社で活躍する自信がなく、自社をやめずにただぶら下がる社員が多くなるのではないのでしょうか?
このように、企業がキャリア自律を行う意味としては、エンゲージメント向上による人的資本の最大化です。キャリア開発を行い、内発的動機を高めることで組織との結びつきが高まり、エンゲージメント向上につながります。その結果、人的資本の最大化ができるので、企業がキャリア自律を行っているのです。
若手社員のキャリア自律を支援するには?
ここからは、若手のキャリア支援の具体的な方法について述べていきますが、そもそもキャリア自律のゴールとは何でしょうか?
プロティアンキャリア理論で言うと、キャリア自律のゴールとは「心理的成功」です。
各自が自身の目的ややりがいを「自己決定」し、そのために取り組む事や取り組み方を「自己決定」できている状態がキャリア自律のゴールだと言えます。
そして、キャリアは中長期的なことであるため、考えることが難しいと感じる方が多いです。したがって、中長期的ではなく、短期的に自分でキャリアを定め、まずは、キャリア自律が「出来た」ことを実感し、個人でキャリア自律を行うことに対して「自己効力感」を持つことが大切だと考えています。
したがって、弊社のキャリア自律の研修では、自己効力感を高めることをポイントにした研修を中心にお届けしています。
キャリア自律をするに当たり、自分で決定する場面が多く求められます。その中で「自分ならキャリア自律をすることができる/出来そうだ」という自己効力感を研修内では高める仕組みを取り入れています。具体的には以下のような仕掛けです。
気づきと仕掛け①:ゲーミフィケーション
キャリア研修で多く用いられるのは、MIRAIZというゲーミフィケーションです。20代〜70代までの人生を追体験できる内容で、カードを選択し人生の充実度を見ていくゲームになります。
自分で選択できるカードと選択できないカードがあり、
自分で選択できるものとコントロールできないもの(環境や病気等)の掛け合わせで人生が出来ていることや、コントロール出来ない環境下でも、自分で満足できるキャリアを築いて行くことの重要性を理解して頂くことが狙いです。
気づきと仕掛け②:職場実践
自己効力感を高めることは、単発の研修で満たすのは難しいと考えています。
そこで、職場実践を行い、実際に行動して、振り返る時間を短時間でも良いので複数回行うことが大切です。そうすることで、職場実践中に他のメンバーを見て代理体験が出来たり、手応えを掴むことで自己効力感を高めてもらいます。
気づきと仕掛け②:選択肢をつくる
現代は、どのようなキャリアを歩んでも正解になる社会であるため、キャリアの選択肢がないことが自律を促すことの難しさの一つでもあります。選択肢がない中で「どうしたいのか」ではなく「選択肢の中から何をしたいのか」を選ぶことで、自己決定を容易にします。
キャリア開発の方向性を何もない状態から考えるのではなく、選択肢から考えることでキャリア自律を行いやすくします。
実際に弊社の研修では、価値観/キャリア資産/行動等を選んでもらうようなワークを取り入れています。
一方で、キャリア自律ができていても魅力的な組織作りを合わせて行わなければ、自律した人が組織から離れていく原因になりますので、魅力的な組織作りについても考え続けて頂きたいテーマになります。
NEWONEでは、エンゲージメント向上をはじめとした
人・組織の課題解決のヒントとなるセミナーを開催しています。
まとめ
NEWONEではエンゲージメント向上のために大きく3つの柱を掲げて支援しており、その中の一つにキャリア自律が含まれています。エンゲージメントを高め、主体的な行動に繋げるためには、キャリア自律は必要不可欠です。キャリア自律やエンゲージメントに関して研修や組織開発でお力添えすることができると思いますので、お気軽にお問い合わせください。
セミナーアンケートコメント(一部抜粋)
・キャリア自律の施策を考える中で、ゴールが何かということを悩んでおりましたが、少し道筋が見えました。
・今後は若手社員とのキャリア面談を積極的に取り入れていこうと思っていたので、勉強になった。
・自己決定できる範囲を徐々に拡大していく考え方は共感できました。
・従業員に対して、キャリア形成支援を検討していくにあたり、キャリアを考えるハードルを改めて認識することができました。
・研修の組み立てなど面白いものがたくさんあって興味深かったです。
登壇者の声
昨今は、キャリアの「モデルがない時代」とも言われています。それゆえに、キャリアの正解が分からず漠然とした不安を抱えている若手世代が多いように思います。しかし多くのキャリア研修がそういった若手世代に対して今後のキャリアプランを描くアプローチをしており、不安から抜け出すことにつながっていないのではないでしょうか。ご紹介したように「自己効力感」の醸成に注目し、キャリア研修をデザインすることが重要です。
お問い合わせはこちら