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テレワーク実施は、マネジメントスタイル転換の絶好のチャンス

テレワーク実施は、マネジメントスタイル転換の絶好のチャンス

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(株)NEWONEの上林です。
COVID-19からの緊急事態宣言が発令される中で、多くの企業が急ピッチでテレワーク導入を実施しました。

テレワーク自体のメリット・デメリットはある中で、今回はマネジメントスタイルという観点から、この機会を好機にするためのポイントについてまとめてみたいと思います。

マネジメントスタイルの転換が求められていた時代の流れ


COVID-19のインパクトが強いため、半年前はどのような流れがあったかを忘れがちです。
そこで、少し振り返って整理してみます。

生産年齢人口の割合減少に伴い、働き方改革が導入され、多様な人々の雇用促進が求められていました。
また、人生100年時代という言葉がある中で、雇用の流動化は促進され、企業は社員をつなぎとめる力が求められていました。
加えて、少ない時間でも価値を創出する生産性が求められ、特に、価値創造という面が重視されていました。

こういった流れから、企業と従業員、仕事自体と従業員が対等で前向きなつながりである「エンゲージメント」という概念が注目され、それに伴い、管理職のマネジメントスタイルも管理型ではなく、一人ひとりの力を引き出す支援型が求められていました。

テレワーク導入で見えてきたポイント


急速なテレワーク導入で、様々な声が挙がる中で、課題としては以下のようなものが挙げられます。

・上司の目が無いためサボる(生産性減)
・従業員・部門間で不公平感が出る
・部下一人ひとりのマネジメントが難しくなる
・チームワークが悪くなる
・コミュニケーションが減る
・孤独感が高まる(ソロワーク)

では、こういった課題は、テレワーク以前はなぜ問題にならなかったのでしょうか。

それは、
「強制」的な「場」で皆をつないでいる
と言う点が問題化させなかったのだと思います。

そのため、今マネジャー(管理職)に問われているのは、
「強制」的な「場」以外でメンバーとのグリップができるかどうかという点にあります。

では、「強制」的な「場」ではなく、何で「つなぐ」ことが大事なのでしょうか。

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3つのつなぐポイント


1つ目としては、「Why」によってつなぐことが大事です。

What(何を)、How(どのように)は、テレワークであっても理解して取り組んでいると思います。
一方で、Why(なぜその仕事を行うのか)は、どうでしょうか。

場を共にしていると、様々な人の声が聞こえることや、他部署の人の仕事が見えることで全体感が捉えられ、何となくWhyを捉えることができる場合が多いです。

しかし、テレワークでは、そういったメリットが享受されないため、Whyを見失いがちであり、それが働きがいに影響したり、より付加価値の高い行動を阻害したりする可能性があります。

2つ目としては、「見えない部分」によってつなぐことが大事です。

皆、オフィスにいると、一人ひとりのすべてが見えますし、仕事面における一体感が醸成されやすいです。
一方で、テレワークでは、仕事は本人の一部分であることが自明になり、見えていない部分の存在が距離につながり、一体感の醸成を妨げる可能性があります。

そのため、オフィスにいた時以上に、見えていない部分、例えば、家族、趣味、普段着、意向等を率直にオープンにしあうことが大事です。
コミュニケーションツールも発達してきていますので、アイスブレイクとしてそのようなコミュニケーションを行うことが望ましいでしょう。

3つ目としては、「個の意見」によってつなぐことが大事です。

リアルの場でのコミュニケーションでは、所作から空気を察知することができ、一人ひとりの意見を引き出すことができます。
一方で、オンライン上でのコミュニケーションではそれが難しく、一人ひとりの意見が引き出しにくかったり、誰かの意見に偏ったりすることが多いです。

そのため、メンバー一人ひとりが自分の意見や意向を明確にして場に臨むことを促すことが大事ですし、その意見をもとにしたファシリテーション力が問われてきます。

テレワーク実施は、マネジメントスタイル転換の絶好のチャンス


・「Why」によってつなぐ
・「見えない部分」によってつなぐ
・「個の意見」によってつなぐ

とは、テレワークのマネジメントにおいて重要なことですが、
一方で、求められてきた多様な人の意見を尊重し、力を引き出す支援型のマネジメントでもあります。

すなわち、テレワークのマネジメントに向き合うことが、今求められているマネジメントスタイル転換につながりますし、逆に、マネジメントスタイル転換に向き合うとテレワークのマネジメントも円滑になるでしょう。

「緊急事態宣言だから対応する」ではなく、この機会を好機にするために、マネジメントスタイル転換と向き合ってみるのはいかがでしょうか。


■プロフィール
上林 周平(kambayashi shuhei)

大阪大学人間科学部卒業。
アンダーセンコンサルティング(現アクセンチュア)に入社。
官公庁向けのBPRコンサルティング、独立行政法人の民営化戦略立案、大規模システム開発・導入プロジェクトなどに従事。
2002年、株式会社シェイク入社。企業研修事業の立ち上げを実施。その後、商品開発責任者として、新入社員〜管理職までの研修プログラム開発に従事。
2003年より、新入社員〜経営層に対するファシリテーターや人事・組織面のコンサルティングを実施。
2015年より、株式会社シェイク代表取締役に就任。前年含め3年連続過去最高売上・最高益を達成。
2016年、若手からのリーダーシップを研究するLeadership Readiness Lab設立し、代表に就任。
2017年9月、これからの働き方をリードすることを目的に、エンゲージメントを高める支援を行う株式会社NEWONEを設立。
米国CCE.Inc.認定 キャリアカウンセラー