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一行読書:サルが相手では、死後、サルの天国でいくらでもバナナが食べられると請け合ったところで、そのサルが持っているバナナを譲ってはもらえない (サピエンス全史 文明の構造と人類の幸福)

NEWONE小野寺です。

“サルが相手では、死後、サルの天国でいくらでもバナナが食べられると請け合ったところで、そのサルが持っているバナナを譲ってはもらえない”
『サピエンス全史 文明の構造と人類の幸福』ユヴァル・ノア・ハラリ(著)

2016年に日本で出版されてから、あらゆる書店で「全人類必読!」とコピーがかかれた当書をようやく購入し、読み始めました。
今回は、その中からユニークな一行を取り出しご紹介します。

サルに天国でバナナが食べられる、と言っても信じてもらえないですよね。
「人間でも信じてくれない」と思われるかもしれませんが、人間(正確には、ホモサピエンス)は、この「虚構」を信じることが出来るのです。
むしろこの「虚構」すなわち、架空の事物について語る能力を獲得したことこそ、人間の認知を大きく変え(認知革命)、人間同士の複雑な協力・協働を可能にしたのです。

ドイツで「ライオン人間の像」が発見され、これは3万2千年以上前に作られたものだと解析されました。
つまり、3万2千年以上前から人間は「集団で」虚構を想像していたことが分かります。

この「集団で」虚構を想像、共有できる能力によって、天地創造物語など共通の神話を紡ぎだすことが可能となり、無数の個体同士で同じ思想を共有し、柔軟な協力関係を構築することで、食物連鎖の階段を駆け上ることとなったのです。

これは現代を生きる我々にも非常に重要な能力です。

当書では、フランスのプジョーSA社(ライオンマークの自動車メーカー)を例に説明されていますが、「企業」というものは実在するのでしょうか(目に見えるのでしょうか)。

考えてみると、「企業」というものは、効果的な協働のために想像(創造)された、共通の「虚構」だとお分かりいただけるかと思います。
法律という「虚構」によって、企業(法人)という虚構が想像され、人間同士、集団(家族や国)同士が協力、協働することを可能にしているわけです。

日本人は「宗教」や「思想」といった「虚構」に対し、嫌悪感や苦手意識を感じる傾向にあるように思いますが、
実際は日々の生活に多くの「虚構」が存在し、それを集団に信じることで今の豊かさがあることを知っておくことも、なんだか重要な気がします。

※「一行読書」について
株式会社NEWONEでは、「仕事そのものが面白いから働く20代を増やす」というミッションのもと、当事者である20代のメンバーを中心に、「Project NEW20’s」を運営・推進しています。
本コラムはProject NEW20’sの企画の1つであり、「働き方」「20代」「モチベーション」「主体性」「エンゲージメント」「幸福」等のテーマで書かれた著書から、20代の仕事が面白くなるヒントや、20代の能力開発のヒントとなる一行をご紹介しています。
Projectの詳細や関連記事は、ぜひ、以下よりご一読ください。
https://new-one.co.jp/service/workshop/project-new20s/

 


■プロフィール
株式会社NEWONE マネジャー 小野寺 慎平

大学卒業後、(株)シェイクに入社。企業の人材育成や組織開発のコンサルティングを行う。
2018年1月(株)NEWONEに創業メンバーとして参画。
商品開発・マーケティング、組織開発コンサルティング、研修やワークショップのファシリテーターなど多方面で活動する傍ら、「仕事そのものが面白いと思う同世代(20代)を増やす」をテーマに20代向けの能力開発事業「ProjectNEW20’s」を立ち上げる。
2018年3月より(株)OriginalPointに参画。「時代にあったキャリア開発」をテーマに学生向けキャリア支援やイベント企画など行っている。