#代表コラム

生産性を高めるために管理職が変えるべき意識とは何か

(株)NEWONEの上林です。
働き方改革が進む中で、現場でも様々な変化が見られます。

「部下の残業が減ったが、上司が行う量がかえって増えている」
「残業が減ってはいるが、組織が強くならないと意味がない」

時間の削減だけでなく、生産性を高める等、組織としての強さが求められる中、管理職としてこれから持つべき意識は何なのであろうか、改めて考えてみたいと思います。

意識改革だと言われるが、何から何に変えるのか


「働き方改革だからこそ、管理職の意識改革が重要である」そういった声が多く聞かれます。
では、それらはどのような意識に変えることなのでしょうか。

・一人ひとりの条件・状況を把握し、個別対応する意識
・出来ていない部分ではなく、個々の強みを大事にかかわる意識
・時間をただ闇雲にかけるのではなく、時間内で行う意識

様々な文脈で語られ、それぞれ重要ですが、
生産性を高めるという観点、すなわち、一人ひとりのパフォーマンスを高めるという観点で見ると、管理職としては、何を一番に変えるべきことなのでしょうか。

生産性は、分母がインプット(時間)で、分子がアウトプット(成果)の式で表されることが多く、残業時間削減の文脈は、分母の「時間」にフォーカスしてきました。


一方で、残業時間削減を超えて、組織を強くし、一人ひとりのパフォーマンスを高めるためには、分子の「成果」にフォーカスすることが求められます。

言い換えると、部下一人ひとりを「時間」でマネジメントをする(一定時間以上働いてもらう)のではなく、「成果」でマネジメントする意識が大事になってきます。

また、この「一定時間以上働いてもらう」という前提が強すぎると、先ほどあった
・一人ひとりの条件・状況を把握し、個別対応する意識
・出来ていない部分ではなく、個々の強みを大事にかかわる意識
・時間をただ闇雲にかけるのではなく、時間内で行う意識
を持って推進していく上でも、足枷になってしまう可能性が高く、より「成果」でのマネジメント意識が重要になってきます。

「成果でのマネジメント」を阻害する心理的ブレーキ


とはいっても、今まで長い期間、「時間」でマネジメントする(一定時間以上働いてもらう)ことが当たり前だった中で、「時間」から「成果」への意識転換が大事だといっても、心から納得することは簡単ではありません。
その転換を阻害する以下のようなブレーキが管理職に起こることが多いです。

  1. 目標達成がまだである中で、時間を注がないことに未達の不安を感じる
  2. 部下が「仕事をさぼる癖」がつくのではないかと心配する
  3. 部下同士で、働くことに対する基準値を下げあうことへの恐れがある
  4. 部下の会社に対するエンゲージメントが下がり、離職される怖さがある
  5. 時間をかけることが成長機会になるという過去の成功体験がある
  6. 自分自身が一生懸命頑張っているため、同じだけ求めたくなる
  7. 評価伝達がうまくできない恐れがあり、今までと変えたくない気持ちがある

長年培ってきたからこそ、こういったブレーキは当然起こりうるものです。
ただ、このブレーキを放置していても、なかなか転換のアクセルはかからないものです。だからこそ、管理職自身が意識を転換させていくためには、そういった心理的ブレーキがあるのだと一旦認め、なぜそのようなブレーキを持ってしまうのか?と掘り下げていくことが大事なのです。

生産性を高めるために、管理職としてやるべきことは


心理的ブレーキを認めた上で、「時間」ではなく、「成果」でのマネジメント意識を高めたとしても、成果が出なければ、なかなか前に進むことはできません。

では、「一定時間以上働いてもらう」という前提を減らし、部署として成果を出すために、管理職は何に注力するべきなのでしょうか。

それは、「何をすることが、部署としての成果に繫がるか」を管理職自体が明確にしていくことです。すなわち、

  1. 自部署が今出すべき成果は何であるか(優先順位が下がりやらないことも含む)を明確にし、上位者とも合意する
  2. その成果を出すために、大事なタスクは何であるかが明確であり、皆が注力できる状態を作る(そうでないタスクを皆で優先順位を下げていく)

ということをしていくことが大事です。

一方で、管理職研修を実施してみると、上から降りてきた部署目標を、何となく捉えて部下に落としたり、過去からの慣習をやめられずに成果につながらない業務を行っているといった実態が多くみられます。
そういった部署では、労働時間がなかなか削減できなかったり、組織としての強さが出ていなかったりしています。

改めて、部署の生産性を高めるために管理職は何をすることが望まれるのか。

それは、管理職自体が、「時間」でマネジメントをする(一定時間以上働いてもらう)のではなく、「成果」でマネジメントする意識を持ち、「何をすることが、部署としての成果につながるか」を明確にすることだと思っています。


■プロフィール
上林 周平(kambayashi shuhei)

大阪大学人間科学部卒業。
アンダーセンコンサルティング(現アクセンチュア)に入社。
官公庁向けのBPRコンサルティング、独立行政法人の民営化戦略立案、大規模システム開発・導入プロジェクトなどに従事。
2002年、株式会社シェイク入社。企業研修事業の立ち上げを実施。その後、商品開発責任者として、新入社員〜管理職までの研修プログラム開発に従事。
2003年より、新入社員〜経営層に対するファシリテーターや人事・組織面のコンサルティングを実施。
2015年より、株式会社シェイク代表取締役に就任。前年含め3年連続過去最高売上・最高益を達成。
2016年、若手からのリーダーシップを研究するLeadership Readiness Lab設立し、代表に就任。
2017年7月、「和×人材育成」をコンセプトにした和の大学株式会社を設立。
2017年9月、これからの働き方をリードすることを目的に、生産性向上やイノベーションなどを支援する株式会社NEWONEを設立。
米国CCE.Inc.認定 キャリアカウンセラー