ほんとうの楽しさとは ~イチロー選手の引退会見に思ったこと~

こんにちは、山野です。昨夜ふと思い立って、
先日のイチロー選手の引退会見をみていました。

会見には、まだ少し試合の余韻が残るような高揚感、
そしてその中で、じぶんの言葉を1つひとつ、
丁寧に選んでいくイチロー選手の姿があったのですが、
会見の中で、イチロー選手はこんなことを話していました。

これは皮肉なもので、プロ野球選手になりたいという夢が叶った後は、そうじゃない野球をまた夢見ている自分がある時から存在したんですね。でもこれは、中途半端にプロ野球生活を過ごした人間には待っていないもの。たとえば草野球ですよね。やっぱりプロ野球でそれなりに苦しんだ人間でないと、草野球を楽しめないのではないかと思うので。これからは、そんな野球をやってみたいなという思いですね。おかしなことを言ってます、僕? 大丈夫?

どうも会見のこの部分が、じぶんの中の何かを、
つかんで離さない感覚がありました。とくにこのフレーズです。

「プロ野球でそれなりに苦しんだ人間でないと、草野球を楽しめない」

イチロー選手と比べるのも大変失礼な話ですが、
過去に私も、似たような感覚を持ったことが
あったからなのかもしれません。

高校時代、私も甲子園を目指して野球に明け暮れていました。
いつもレギュラーに入れるか、入れないかの瀬戸際で
戦っていたので、練習も試合も楽しいというよりは、
少しでもアピールしないといけないという危機感や、
緊張感の方が断然つよく、とにかく野球に対して、
必死に食らいつくように、日々を過ごしていました。

最後の大会も決して満足のいく結果が残せたとは言えず、
悔しさは今でもありますが、とにかく苦しさもある中で、
野球に「向き合い切った」という感覚があったからなのか、
そこから1年ほど、プレッシャーから解き放たれて、
やってみた野球(草野球)は、ほんとうに楽しく、
野球そのものに没頭している感覚がありました。

上手く言葉にできない感覚ですが。
打席に立つと驚くほどボールがよく見えて、
守っていた3塁から1塁ベースへの送球は、
わずか1センチのズレもないように思えました。
最後の公式戦でも、こんな躍動感のある
プレーができたらと思わずにはいられませんでした。

そして、あのときの野球の楽しさは、
僕の高校野球引退から10年たった今になっては、
おそらく、もう感じることができないとも思います。
あの1年、もしかしたらもう少し短い時間の中でしか
感じられない、そんな楽しさだった気がします。

なぜあんなにも楽しかったのか、考えてみると、
緊張と緩和のギャップが大きかったからなのか、
アマチュアなりに野球選手としてのピークが
あの時だったからなのか、たしかな答えは、
じぶんの中にはまだ見つかっていません。

ただ苦しさの先にある楽しさこそが、
ほんとうの楽しさであり、
苦しさの中に垣間見えるよろこびこそが、
ほんとうのよろこびに思えてなりません。

思い返せば、レギュラーを必死に争っていたとき、
1本のヒットを打つことがどれほど嬉しかったか。

常日頃、じぶんの欲求を満たしてくれる
楽しさがたくさんある世の中だからこそ、
それが「ほんとうの楽しさ」なのか?
と考えることを忘れてはいけないと、
イチロー選手の会見をみて感じました。

何だか、話がどんどん脱線してきたような気がしますが、
イチロー選手、28年間の現役生活お疲れさまでした。

向き合う深さに、大きな差はあるかもしれませんが、
僕も、野球をやっていてよかったなと思えました。

 


■プロフィール
山野 靖暁(yasuaki yamano)
1991年生まれ/大阪府出身
株式会社シェイクに新卒で入社後、研修開発やコンサルティング営業に従事、
多くの企業の人材育成、組織開発に携わり、株式会社NEWONEの創業期にも関わる。
シェイク退職後、イギリスの大学院シューマッハカレッジへの短期留学を経て、
2018年3月より島根県の隠岐郡海士町に、暮らしと仕事の拠点を移す。
地域や、海外をフィールドにした課題解決型学習のコーディネートなど、
高校、地域、行政、民間企業等と連携しながら教育の魅力化に取り組んでいる。
最近のテーマは「他者との関わりの中で、その人らしさが生まれる学びの場」

 

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