【連載①】地域×教育の最前線 ~社会的インパクトの視点から~

こんにちは、山野です。
東京から島根県の海士町に移住して、半年が過ぎました。

暮らしも、仕事も試行錯誤の毎日ですが、1つの節目として
この半年を振り返りながら、地域における教育の実践について、
少しずつ書いていきたいと思います。

人口減少、雇用の安定充実、食の安心安全、住みやすいまちづくり、
地域の課題は、都市との関係と切り離すことはできず、逆もしかり。

何か互いにヒントを得ることや、対話の糸口が見つかることに
つながれば嬉しい、そんなことをぼんやりと思いながら。

かくいう私は今、島根県の「隠岐島前」という地域の高校で、
キャリア教育、地域課題解決型学習のデザインを、学校の先生や、
地域の方々の力を借りながら、取り組んでいます。

また全校生徒の約半数が、島外からの「島留学生」ということもあり、
島外に向けた広報やPR活動の一環として、東京や大阪など、県外で
お仕事をさせて頂くこともあります。

もともとは、廃校の危機にあった高校の立て直しと、教育を核とした
地域の魅力化を推進するべく、「教育魅力化プロジェクト」というものが
約10年前に始まったことがきっかけで、そのプロジェクトに半年前から
ジョインしているという形です。

現場では、酸いも甘いも日々感じることはたくさんあるのですが、
まずは大きなマクロの視点で、このような取り組みにどのような
社会的インパクトがあるのかという視点で、書いてみたいと思います。

1. 地域経済、財政へのインパクト

島留学生がいなかった時に比べ、生徒の数は倍増、それに連動する形で、教育関連での働き手(私もその一人)は増えます。
これは単純に地域内での消費が増えるという点に加え、国からの地方交付税、
住民税などの税収が増えるため、様々の取り組みに投資ができる可能性が広がります。

* 収入の増加と、支出のバランスは常に検証する必要がある前提ですが

2. 地域の「風土」に対するインパクト

地域にしても、組織にしても、風土というのは、外から吹いてくる新しい「風」、
そこに根ざす「土」の交わりによって、つくられるという考え方があるように、
ともすると、固定化、同調圧力が強くなる可能性のある、地域や学校の風土におけるマイナス面を打破していく、
キッカケになるかもしれません。

一方、言葉で綺麗に書くことはできるものの、これは非常に難しいテーマであるとも思います。
私自身、地域の行事に参加することが億劫になることもあったり、
いわゆるワークショップの手法に馴染めない先生や、地域の方もいます。

あらためて多様性(ダイバーシティ)の中で、
互いに折り合いをつけながら共存していくことは時間がかかるものだと感じながら、
最近思うのは、多様性の受容は、ここまで到達すれば達成するという「結果」ではなく、
問い直し続ける「プロセス」のようなものであるということです。

人は変わっていく、人と人との関係性も変わる、いい時もあれば、腹が立つ時もある。
だからこそ、ぶつかり、折り合いをつける経験を重ねていくことが、
これからの人生をしなやかに生きる力になるはず、そんなことを思いながら、
子ともたち、地域の人たちと一緒に過ごす毎日です。

さて、ダイバーシティの話に少し脱線してしまいましたが、
2つの視点から、地域で教育持続可能な教育のモデルをつくることの
社会的インパクトについて、書いてみました。

じつは、もう一つ書いてみたいことがあったのですが、
少し長くなってきたので、次回「イノベーション」という視点から
この続きを書いてみたいと思います。ぜひご覧ください。

 


■プロフィール
山野 靖暁(yasuaki yamano)
1991年生まれ/大阪府出身
株式会社シェイクに新卒で入社後、研修開発やコンサルティング営業に従事、
多くの企業の人材育成、組織開発に携わり、株式会社NEWONEの創業期にも関わる。
シェイク退職後、イギリスの大学院シューマッハカレッジへの短期留学を経て、
2018年3月より島根県の隠岐郡海士町に、暮らしと仕事の拠点を移す。
地域や、海外をフィールドにした課題解決型学習のコーディネートなど、
高校、地域、行政、民間企業等と連携しながら教育の魅力化に取り組んでいる。
最近のテーマは「他者との関わりの中で、その人らしさが生まれる学びの場」

 

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